HERO part1

33 ページ35

．





窓に映るミツを盗み見しながら

ミツの運転に身を委ねていたら



「今日、疲れた？」


『え？や、特には…？』


「そ？なんか静かだからさ」


『ん、ミツの運転見てた 笑』


「は？ 笑」


『慣れてるなぁ、って…』


「そうか？まぁ、運転は好きだけど」


『ミツの運転、全然寝れそうだもん』


「はは、いいよ。寝ても 笑」


『寝ないけど 笑
それより、どこ行くのー？』


「Aの好きそうなとこ」


『えー？どこだろ…』


「まぁ、もうすぐ着くよ」





結局行き先は告げられぬまま、

だけど、

流れる景色がなんとなく行き先を教えてくれる







「そろそろわかったんじゃね？」


『…タワー？』


「ん、久しぶりに夜景でも見ようぜぃ」




突然のロマンチストな行動に 笑

ミツの気持ちがわからなくなる。




昨日までは

ただの同期にしか思ってなかったのに、

ついさっきだけど、

気づいてしまったミツへの気持ち。





夜景デート、って…




期待しちゃうじゃん……








．

34→←32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す