男前上等！

４１話 ページ44

悠斗は最後に「無理矢理キスしてごめん」と言って私の家から出て行った。



次の日の夜、親父から電話で悠斗との婚約は解消になったこと、悠斗が海外に行くことが決定したこと、私は家を継ぎさえすれば誰と恋をしても良いということを伝えられた。

私のことを考えてくれて、悠斗が恋愛や結婚は私の自由にさせてやってほしいと頭を下げてくれたそうだ。






それから一週間後、悠斗は日本を離れた。



私はまた、普通の日常に戻った。

大学に行って、玲華と遊んだり、女の子に囲まれたり、太輔と連絡を取ったり。


少し変わったのは太輔からの連絡が来ると少し嬉しいと思うようになったこと。
今までは特になんとも思っていなかったから。



太輔は仕事で忙しくても毎日メールか電話をくれる。
内容は仕事のことや、グループのメンバーのことなどが多い。
時々子供みたいに甘えて会いたいよーとかって言ってくるときもある。
そんな時は可愛い太輔に癒されてついニヤケてしまう。





こんな日常が続くと・・・勝手に思い込んで安心していた。


太輔がアイドルだということを忘れていたんだ。

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