男前上等！

２話 ページ2

高校生まで男のように育てられた。
理由は私が一人っ子で家を継がなきゃいけないから。

私は正直家を継ぎたいなんて思ってない。
でもまぁ一応その覚悟もしてるつもりだ。

だからこそ、大学だけはって上京してきて一人暮らししてる。
女子大に入ったのは特に理由はなくて、なんとなく入れたから入ったって感じ。


ちなみに・・・
上京って行っても実家は千葉。
そう遠くもないんだけどな。


玲「そういえば、Aって就活しないんだよね？」


「あー、うん。しない。」


玲「家継ぐんだっけ？」


「まぁ・・・」


玲「家って何してるの？」


「いや・・・その・・・別に・・・」


この質問、何度もされてるけど今まではごまかしてきた。
言えるわけない・・・


私の実家が極道で、大学卒業したら私は極道になります。なんて・・・



玲「いっつも教えてくれないよね・・・もう３年一緒にいるのにさ？」


「いや・・・大したことしてないからさ！気にしないでよ！」


玲「そんなに信用できない？」


「え？」


玲「私、Aとは親友だって思ってるよ？大学入学して、友達いなくて一人で帰ってる時にナンパされて、困ってる時にAが助けてくれて・・・」


「うん。」


玲「それからずっと私がくっついてた感じで仲良くしてくれてたのはわかってる。ホントは迷惑だったよね・・・」


「そんなことないよ！」



玲「嘘だ！だっていつも遊びに行くのとか誘うの私だし、何か隠してるのわかってるよ？泊まりに行ったっていつも着替える時とかわざわざ別の部屋行くじゃん。私達女の子同士だからその場で着替えたっていいのに・・・」



「玲華？落ち着けよ・・・」



玲「結局、友達だって、親友だって思ってたのは私だけなんだね・・・私、今日は帰る。」




それだけ言って玲華は帰っていった。

まだ一限も授業始まってないのに・・・

３話→←１話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す