男前上等！

１話 ページ1

「「きゃーっ！！」」


今日も朝から賑やかだ。
私が歩いてるだけで。笑


ここは女子大、みんな可愛い子ばっかり。




「A様！これ、良かったらもらって下さい！」


ふわふわのワンピース、良い感じに茶色のふわふわロングの髪、くるんとカールした睫毛にキラキラの瞳。

そんな女の子が私にこれまた可愛らしくラッピングされたプレゼントを差し出している。


「私に？ありがとう。」


そう言って笑えば目の前の子は顔を赤くして走っていく。





？「今日もモテモテねー？笑」



「玲華、やめろよ。みんな私のどこが良いんだか。」


玲「ま、私は友達としてAのこと好きだよ？」


「そりゃどーも、お嬢さん。笑」


玲華とは大学に来てから知り合った。
ま、親の反対を押し切って上京してきた私には知り合いなんていないから皆大学からの関係だけど。


玲華も可愛らしい女の子だ。
なんかお金持ちの家のお嬢様らしいけど、そんなこと思わせないような態度だし、一緒にいて楽。


玲華と教室に入り、さっきもらったプレゼントを開けてみるとクッキーが入っていた。


玲「手作りクッキー？あの子、やるわね！」


食べてみると普通に上手い。
こんなふうに時々プレゼントしてくれる子がいるから食べ物には困らないんだけど・・・


「私は何も返せないのにな・・・」


玲「そんなことないよ？Aはいつも助けてるじゃん！変な男に絡まれてる子とか。大学のこじゃなくてもさ？」


「そりゃ見ちゃったらほっとけねーし・・・」


私の取り柄なんて、強いことしかない。
小さい時から男のように育てられ、武道は一通り習得させられた。
「強くあれ」ってのが父さんの口癖だった。

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