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田中「ジェス…？」
目の前で起こった信じられない事を理解するにはかなりの時間がかかるはずだった。
それでも、確信を突ける仮説が自分の中でパッと浮かび上がったのは、きっと今までの自分が抱いていた彼に対する疑念からなのだろう。
もしかしてあの時無傷だったのは、そもそも怪我をする事が出来ないからで、
いやでも食事はしていた、お風呂だって入って…そういえば、ジェシーはいつも1人で入りたがっていたし、どの季節でも水シャワーだけで済ませていた。
この前寝られなかった時に見た「白いコード」とか、京本が言っていた「ただの喉の不調じゃない」とか、
そもそも、今目の前で確かに彼の身体からあがった「火花」とか、
自分の声で振り向いたジェシーと目が合う。
「見ないで」と言いたげなその瞳が揺れていた。
たった数秒の出来事のはずなのに、酷く長く感じてしまう。
田中「ジェスは…人間じゃ、ないの…？」
あからさまに動揺を映した彼の顔が、寸刻、混乱したような声を答えとするように吐き出された。
ジェシー「おれは…俺は、人間、「人間」だから…！」
不意に背後から両腕を取られ、取り押さえられるように視界が地へと墜落した。
まずい、と思った時には遅く、田中は取締部隊に腕を捻られて身動きが取れなくなってしまった。
田中「離せ、離せよ！」
聞きたい事はまだまだいっぱいある。
そもそも、みんなを置いて捕まってしまうなんて絶対に嫌だ。
暴れて抵抗するも、ジェシーを追いかける為に散々使った体力ではまともに抵抗も出来ず、腕を掴む手の力はどんどん強く、痛くなっていっていた。
ジェシー「樹！」
存外近くから聞こえた声と共に、手の拘束が解かれる。
取締部隊を蹴散らすように、到底人間とは思えない動きで薙ぎ倒していく彼の手が、田中を起こすように触れられた。
ジェシー「俺は、「人間」！機械なんかじゃない！」
そう必死に、言い聞かせるように叫ぶ彼の手が、火傷しそうなくらいに熱くなっていた事が、彼が「人間ではない何か」を象徴づける決定的な証拠になっていた。
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ネイジュ・ピエール(プロフ) - わぁぁぁっ！！フラジールだいすきな�眞話瓦覆里任爐辰舛禊鬚靴�ったです！相変わらず文才に溢れていて素晴らしいなと思いました！ (2020年9月5日 15時) (
レス) id: 6177bf07ac (このIDを非表示/違反報告)
ころころコロン(プロフ) - 初めまして！私は、ボーカロイド曲も好きでこのようなジャンルのお話も好きなので、凄く楽しんで読んでいます！丁度、ダーリンにハマっているタイミングなので、黒さんが歌っていたのが、ダーリンで凄く嬉しかったです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年9月3日 1時) (レス) id: 34e8c9f8df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年9月1日 0時
