STAGE08 ページ35
田中「ジェシー！」
駆け出したジェシーを追いかけるのに必死だった。
それでもあいつの無駄に良い運動神経と式典に集まっていた無個性な人々の波に遮られて、田中はジェシーの姿を見失ってしまった。
田中「どこ行ったんだよ、ジェシー…」
あの赤い髪なんて、すぐに見つけられるはずなのに見つからない。
耳を澄ませて、騒ぎの起こっている方向を探る。
ジェシーの行動を考えれば、きっと今頃歌声の方に行って、また取締部隊と戦うつもりなのだろう。
まだ本調子じゃないのに！この前は不思議なくらいに怪我もなく終わっていたけど、今度もそうだなんて保証はどこにもない。
騒ぎのする方へと足を進める。
走ってあがった息が苦しくて、少し足がもつれる。
周りの目線が一瞬こちらを見ては、取り締まられたくないからだろうかすぐさま何事もなかったかのように式典の方に戻される。
田中(…透明人間みたいだ)
必死になっている自分も、きっと今頃騒ぎを起こしているのであろうジェシーの事も、この統一された人型の生物たちは見て見ぬふりしているんだろう。
きっと、誰も助けてはくれない。
普段こんなに間近で他の人間を見る事がないからだろうか、嫌な考えが頭を過ぎる。
何度歌って踊ったって、この統制された人形たちは見向きもしないんじゃないか、なんて。
…あぁ、今こんな事考えても意味ないのに。
今自分がそんな事考えちゃったら、ジェシーを助けられる人は誰もいない！
後の4人がどこで何をしているのかもわからないのだ。
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ネイジュ・ピエール(プロフ) - わぁぁぁっ！！フラジールだいすきな�眞話瓦覆里任爐辰舛禊鬚靴�ったです！相変わらず文才に溢れていて素晴らしいなと思いました！ (2020年9月5日 15時) (
レス) id: 6177bf07ac (このIDを非表示/違反報告)
ころころコロン(プロフ) - 初めまして！私は、ボーカロイド曲も好きでこのようなジャンルのお話も好きなので、凄く楽しんで読んでいます！丁度、ダーリンにハマっているタイミングなので、黒さんが歌っていたのが、ダーリンで凄く嬉しかったです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年9月3日 1時) (レス) id: 34e8c9f8df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年9月1日 0時
