STAGE03 ページ16
その日、松村は散々溜め込んでいたお取り寄せの本を読み耽っていた。
新聞などという紙媒体のメディアや、社会風刺を描いた新書。
とにかく、今こうなってしまった理由が気になって調べ尽くしているのだ。
京本「何読んでるの？」
松村「昔の人たちがどういう風に音楽と共存していたか」
絶賛療養中で暇しているらしい京本が、退屈そうに問いかける。
京本「そんな紙で分かる訳？」
松村「懐疑的なら読んでみる？」
ペラペラ、とページを捲りながら、京本は書面の内容を見て眉間に皴を寄せていく。
京本「……何でこんなに揉めてるの？」
松村「ファンの民度が悪いとかそういう話だよ」
京本「歌を唄う事に、ファンの民度とか関係なくない？」
松村「だからそういう揉め事もあったから人格統制制度が導入されたんでしょ。…本当、くだらない」
京本はしかめっ面を浮かべながら松村の方を見た。
何か文句がありそうな顔だ。こっちに文句を言った所で解決されるものでもない、というのに。
京本「…変なの。好きなアーティストがいるなら純粋に応援すればいいのに」
松村「自分が純粋に応援しているのに、邪魔されるのが嫌なんだよ、きっと」
京本「邪魔って？」
松村「…例えば、そのアーティストのコンサートのチケットを買って高額で売り捌いている人とか」
丁度持っていた新聞記事を京本の前に置くと、彼はその記事を見て益々怪訝な顔をした。
京本「…まぁ確かに売り捌くのは悪い事だろうけどさ」
松村「みんなに呼び掛けたいんだよね。悪い事をしているから、みんなで通報しましょう、とかって」
京本「効果はあるけど、その事柄が起きている、っていう事も増えているって事？」
松村「うん。…何も知らない人の中には、「このグループは転売がある」とかって受け取る人もいたんだろうね」
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ネイジュ・ピエール(プロフ) - わぁぁぁっ！！フラジールだいすきな�眞話瓦覆里任爐辰舛禊鬚靴�ったです！相変わらず文才に溢れていて素晴らしいなと思いました！ (2020年9月5日 15時) (
レス) id: 6177bf07ac (このIDを非表示/違反報告)
ころころコロン(プロフ) - 初めまして！私は、ボーカロイド曲も好きでこのようなジャンルのお話も好きなので、凄く楽しんで読んでいます！丁度、ダーリンにハマっているタイミングなので、黒さんが歌っていたのが、ダーリンで凄く嬉しかったです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年9月3日 1時) (レス) id: 34e8c9f8df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年9月1日 0時
