５０〜疑問〜 ページ37
憂鬱な心の霧は少し晴れ、いつも通りの朝がきた。
昨日エレンに、調査兵団に入る人はどの位いるのか聞いたが、
結局そこまでは見る事ができなかったらしい。
・・・気にはなるけど、いつまでも引きずってはいられない。
自分の道を決めるのは、みんな自身なのだから。
「・・・格闘術の訓練、ですか・・・。」
例の如く口の重い兵長に代わって、エルドさんが付け加える。
エ「エレンとAの実力も、早めに把握しておく必要があるからな。」
今日の訓練は、木刀を用いた格闘術の訓練だ。
・・・私が最も苦手とする項目である。
ｴﾚ「じゃあ、俺はAと一回・・・？」
グ「手始めに、同期生同士でやってみろって事だ。」
ｵﾙ「お手並み拝見ってとこだな・・・。」
ペ「はい、A。」
ペトラさんから、色あせた一握りの木刀が手渡される。
だいぶ使い古されてきた物みたいだ。
「よろしくお願いします・・・。」
ｴﾚ「よろしくな。」
親しい仲とはいえ、相手に敬意を表して、互いに言葉を交わす。
ペ「準備はいい？」
エレンが姿勢を構えるのに合わせ、私も木刀に両手を添えた。
ペ「始めっ！」
手を叩く音とともに、先制して地を蹴る。
狙いはエレンの腹部―――！
ｴﾚ｢・・・ッ！」
けれど、その攻撃もエレンには容易に受け流され、腕を引き込まれてしまう。
ｴﾚ「ふんッ・・・！！」
「ぁ・・・！」
そのまま体が宙に浮き、あっさりと押し倒されてしまった。
ｴﾚ「・・・すまねぇ。大丈夫か、A？」
「はい、大丈夫です・・・。あはは、あっさりやられちゃいました。」
エ「エレンの勝ちだな。・・・A、もしかしてだが・・・、苦手か？」
「、はい・・・。・・・かなり。」
ペ「そっか・・・、この間の立体機動はすごく上手だったから、
Aは立体機動が得意みたいね。」
エ「おいグンタ、一回エレンとやってみたらどうだ？」
グ「ははは、いいな。エレン、俺と勝負だ・・・！」
ｴﾚ「ぁ、はい・・・！」
「・・・。」
ｴﾚ「・・・、・・・。」
・・・兵士として取り柄がほとんど無い私が、
この班にいてもいいのかな・・・、なんて思いが浮かんだ。
今日の紅茶
アップルティー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
古宇利るい(プロフ) - .+☆雫☆+.さん» な、なに！？よっしゃちょっと行ってくる(ー_ー)!! (2014年12月23日 9時) (
レス) id: 00ed131ee3 (このIDを非表示/違反報告)
.+☆雫☆+.(プロフ) - 古宇利るいさん» 私の方、続編いったんだよー！るいもあとちょっとじゃん！ふぁいとだぉ！！ (2014年12月15日 21時) (レス) id: d4d75e8691 (このIDを非表示/違反報告)
古宇利るい(プロフ) - .+☆雫☆+.さん» 喜んでもらえたなら嬉しいヨ〜(´∀｀*)多分、しばらくは王子様って言われることになるんだろうなぁ・・・。（（汗 冬休み早く来いっ！！ (2014年11月2日 11時) (レス) id: 00ed131ee3 (このIDを非表示/違反報告)
.+☆雫☆+.(プロフ) - 古宇利るいさん» 誕プレありがとうネっ！！それと、王子様かっこよかったよ♪ (2014年10月31日 21時) (レス) id: d4d75e8691 (このIDを非表示/違反報告)
古宇利るい(プロフ) - .+☆雫☆+.さん» なんだかんだで雫のクラス優勝したね！返信遅くてゴメン！！アンドHAPPY BIRTHDAY !! (2014年10月30日 19時) (レス) id: 8fcfac25a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：古宇利るい | 作成日時：2014年8月5日 12時
