第6話 ページ6
茜「噂によると、
最近アカトキの近くにお屋敷が出来たらしくてね
立ち退き令を出したにも関わらず、ずっと居座ってるもんだから、アカトキ城城主が困ってるんだとさ
お屋敷のご主人も中々の八方美人で物分りが悪いって
アカトキの中ではもっぱらの噂だよ」
A「お屋敷ですか…
(敵の敵は味方って言うけど、確かに何企んでるのか分からんし
むやみに近くに居られるのは、遠回しに言って迷惑かも…)」
茜「お屋敷が原因かは知らないけど
ここらは治安も悪いから、アンタも気を付けなよ
アタシもそろそろ、隣町に移動しようと思ってたところさ
勿論、お屋敷を調査した後にね」
A「そうですか
(ここにいるのも時間の問題か…
間接的ではあるけど面倒そうだし)」
考え込んでいると、
奥の方で仕事をする尊奈門と目が合った
同時に小さく頷いていた
合図だろうか──
察したAは茜に歩み寄った
A「…茜さん、私はこの辺で失礼します
有益な情報ありがとうございました」
茜「…どういたしまして。後はアタシに任せな
ここで会えたのも何かの縁だし、
また何処かで鉢合わせるかも知れないね
じゃ、気を付けて行きなよ」
Aは黙って頷き、音も無く去っていった
茜は踵を返して仕事に戻ろうとすると、足元に何かが引っ掛かり
転びそうになるものの咄嗟に体勢を整えた
茜「お、っと……何この布袋?危ないわね……」
天井裏で尊奈門と合流できたA
諸泉「…問題ないな
相変わらず口の軽い女中ばかりで…」
A「そりゃ女性はおしゃべりが好きだからね」
諸泉「…長居も無用だ。早い内に引き下がろう」
頷き合い、城を後にした
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◇作者余談◇
こんにちは成瀬です!
久々に開いたらお気に入りとか投票に数字ついててめちゃくちゃ嬉しかったです…ありがとうございます!
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作者名:成瀬 | 作成日時:2022年7月25日 16時