【獄都事変/男主】そうじゃなくてさ。

２３話 ページ32

今日は少し早めの更新
夜に少し出かけるので…楽しみだ

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元々少食な俺は
皆より食べ終わるのが早い

昔はそんな俺に無理矢理食わせようとした連中もいるが
俺は毎度食べずに終わった

美味しくなかったのか
などと変な誤解はされたくないので

ごちそうさまをした後に佐疫に
ありがとう
とお礼を言っとく

同じく少食の田噛とは
食べ終わるタイミングも片づけるタイミングも
まあ一緒のことが多い

二人で先に部屋に戻っては
どちらかの部屋に集まり話したり
田噛のギター聞いたり

あとから必ずと言っていいほど平腹が乱入してくるので
そうなったあとは決まって複数人で楽しめるようなゲームをする
(マリ○パーティーとか)

そして今日も先に食べ終わった俺と田噛

食器を洗うのは俺担当で
しまっていくのは田噛の役目

いつものように佐疫に声をかけ
自室に足を運ぶ

A「お前佐疫と鍛錬してこいよｗ」
田噛「鍛錬ってか殺されるだろ、あんなの」
A「それもそうだな」

どうせ後から佐疫くるけど

A「あ、俺明日非番だ」

仕事について書かれたボードを見れば
俺の名前の下には非番のマグネットが貼ってあった

田噛「うわ、俺非番じゃねえ…」

この世に絶望したかのような顔をする田噛

さぼろうかな、なんて田噛の発した言葉は
本人はボソッと言ったつもりなのだろうが
俺にははっきり聞こえた

仕事しろ

A「現世でも行ってこよっかなー」
田噛「チッ」
A「舌打ちすんなよｗ」

わざと自慢げに話せば
さぞ不愉快そうに舌打ちする

ボードに貼られていたいた非番のしるしは
俺だけではなかった

A(佐疫誘おーかな)



俺と田噛は部屋が隣

軽く手を振ってもどうせ２分もしないうちにどちらかの部屋に行く

田噛「今日俺の部屋な」

別れる寸前そう言った

枕の下に埋もれていたスマホだけ持って
田噛の部屋に

入ってまず目に映るのは
田噛が買ってきた当日に珍しく興奮しながら話していた６弦ベース

ワインレッド色のベースは光を反射して光沢していた

かっこいい…

A「今日平腹いねーじゃんｗ何するよ」

ボフッと勢いよくベッドに座る

田噛「あー…。何も考えてなかった」

すでに横になっている田噛はスマホをいじりながら言う

そんなんだろーなと思った

とりあえず俺もスマホをいじり始める

んー
このまま終わりそうだな

A「マリ○ーやろーぜ」

俺の一言から始まった
２人の戦物語

開幕

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