引き継ぎ本丸の幼女審神者ちゃん (ページ10)

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7話ページ10

彼は小さな口で笑ってこちらを見つめると、ママの前に立つ。

すると皆が気が付いて自然と声が止む。

口を開いた彼はボソボソと話すけど、皆じっと黙ってるからしっかり聞こえる。

？？？「こんにちは、たくさん居てびっくりしたよね。皆君のことが気になって仕方ないみたいなんだ。僕は人前が苦手だけど、君と話したいのは皆と同じだから。どうか許してあげて。」

『うん、大丈夫だよ。』

小夜「良かった。僕は小夜左文字。この本丸の二振目の刀、つまり初鍛刀だよ。よろしくね。」

にこりと笑う彼にほっとして笑う。

そこに清光が突っかかるように言う。

加州「あれ〜、小夜にしては珍しいじゃん。」

小夜「別にいいでしょ、僕は別に驚かせてないし。」

加州「ふふ、変わったね。」

小夜「少しはね。」

そんな事をいう彼らに首を傾げていると、クスクスとママは笑う。

1歩前に出てママは皆に声をかける。

母「皆、久しぶり。外で話すのもあれだから、中に入らせてもらっても良いかしら。」

それぞれがもちろんだと声を零し、加州がこちらに近付いてきてこう言う。

加州「A、俺が抱っこしてもいい？」

『うん、いいよ！』

母「ふふ、仲良くしてくれて良かったわ。」

そう言うとそっと抱っこされて頭を撫でられる。

嬉しそうに笑う彼に私は首傾げると、またクスクスと笑うから、釣られて私も笑った。

そのままぞろぞろと本丸に入って行き、とても大きな部屋に来た。

鈴の音がどこかから聞こえてきて、ぞろぞろと人が集まってくる。

ママは座布団の上に正座して彼らを待っていた。

加州のことを『きよちゃん』と呼んで、ママの隣に降ろして貰う。

『きよちゃん』と呼んだことに「可愛い！」とたくさん撫でられてから降ろされた、ちょっと激しい気もするけど、「ママもよくされたのよ」とクスクス笑うから悪気は無いのだろう。

膝を伸ばして座り、ママと手遊びして待っていると、やっと集まったようでお遊びは一旦おやすみしてちゃんと座る。

ママはゆっくりと口を開いてこう言った。