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小「Aちゃんは入院中も一日中付き添って、副作用とかで苦しむ手越をずっと傍で支えてきたわけじゃん?それってすごいことだよ!だって目の前で一番大切な人が、ほんとに苦しんでるところを目の当たりにしてるんだよ?そりゃ笑顔も続かないよ!」
A「うーん…」
小「だからAちゃんも、そんな頑張ろう頑張ろうって思い続けなくていいんじゃない?無理しすぎると逆に手越だって心配しちゃうだろし」
A「そっか…」
小「手越と毎日一緒にいれて幸せでしょ?そのことを実感することも大事だよね?今のAちゃんには実感する余裕もなくなってるんじゃないかな?」
A「確かに…そうかもしれない…私、病院で祐也に"笑って?"って言われた。」
小「でしょ?手越は自分が辛い状況にいても、ちゃんとAちゃんのことは見てるんだよ。せっかく一緒にいれるんだから、その幸せをしみじみと感じるのもいいんじゃないかな」
A「……うん」
小「それに、手越の前で泣いてもいいんじゃない?」
A「え…?」
小「手越は無理して笑ってるAちゃんを好きになったんじゃないでしょ?どんな時でも、どんなAちゃんも全部受け止めて好きになったんでしょ?」
A「……」
小「それに…今手越にとって1番辛いのは、病気もそうだけど、Aちゃんが無理して笑ってることなんじゃないかな…」
A「あっ……」
小「手越が言った"笑って"は無理した笑顔じゃなくて、Aちゃんが心から笑うことを願ってるんだよ。Aちゃんが全てをさらけ出してくれるのが、手越にとっての幸せの一つでもあるんだからさ」
A「うん…慶ちゃん。私…どうしたらいい?」
小「手越と感情を共有するんだよ。悲しみも、痛みも喜びも全部!」
A「でも病気の辛さは祐也にしか…」
小「Aちゃん手越が病気だって知って辛かったでしょ?治療生活一緒に過ごすのもきつかったでしょ?手越が退院して、嬉しいでしょ?それでいいんだよ!」
A「それで…いいの…?」
慶ちゃんは大きく頷いた
A「そっか…うん、そうだよね。私、今までとは違う形で頑張ってみる!」
小「うん、応援してる!いつでも俺たちに言ってきてね。もっと頼ってよ〜笑」
A「うん!ありがとう!」
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作者名:*ri-ta | 作成日時:2014年12月4日 15時