検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:9,738 hit

58.嫌いで嫌いじゃない ページ11

.


起きた時、そこは私の部屋だった。

手元には手紙が。



[親にバレたら大変だろうから部屋に寝かせておいたぞ。熱の時は無理するな。治ったらまたアジトに来い]



私はその手紙をぐしゃりと握りつぶす。

くそ……くそくそくそ!

なんでウィズが……

涙を必死に抑え、必死に笑顔を作り部屋を出る。

そこには丁度子供達全員と…

ぼろぼろのお父さんがいた。

憎悪が湧き出る。吐き気がする。

……でも、嫌いになれないんだよな。



「お前ら、いいか……っと、A、もう大丈夫なのか?」

『うん、大丈夫。それで、なんの話?』



私は笑顔で首を傾げる。

お父さんは真剣な顔になった。



「いいか、旅団には絶対に近づくな。分かったか」

『っ…』



やばい、オーラが乱れる…

私は深呼吸をし、オーラを落ち着ける。

だが、お父さんもイルミも気がついたみたいだ。



「…どうした、A」

『………ううん、ただ、お父さんの圧がすごくてびっくりしちゃって』



私がそう微笑めば、そうかと笑いながら私の頭を撫でるお父さん。

っ……もし私が、旅団だったら…お父さんはどうするんだろうか…

私はまた呼吸を落ち着かせ、まだ体調が万全じゃないからと、部屋に戻った。

部屋に戻った私は、ベッドの中で、思いっきり泣いた。




.




.




.




体調挽回したよ。Aちゃんだよ。

もう目がぱんぱんだよ。

私は気分が沈んだまま仕事へ行き、仕事でターゲットをぐちゃぐちゃにして帰ってきた。

家族の前では天使、仕事では悪魔。

何かが壊れた気がする。

私はため息を吐き、キルが拷問されているであろう部屋へ行く。



『ミル兄、メッ!だぞ!』

「っ!A、これはだな、親父に…」

『いまとっても気分悪いの。反抗するなら…』



私が圧を掛ければ、すぐにやめてくれるミル兄。

私はキルの手を引き、部屋を出た。



「あ、姉貴…?」

『っ…な、なんでもないよ?ごめんね?』



いつのまにか顔が強張っていた様だ。

…キルを心配させて、私、お姉ちゃん失格だな。

私は苦笑して、キルの頭を撫でた。


.

59.アルカとナニカと私→←57.突然の



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し - もっと作ってほしいです!続編見たい… (2023年2月19日 21時) (レス) @page14 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
黄色のお花(プロフ) - すごく面白かったです!続き楽しみにしてます‼️ (2022年4月3日 10時) (レス) @page14 id: 7a01cd330c (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ふぃあろさん» 頑張ってくらさい!((くらさいとは (2021年9月28日 21時) (レス) id: 2eb070a2f9 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - まるさん» ほんとですか!?ありがとうございます…!!これからも頑張ります! (2021年8月31日 21時) (レス) id: 91505f2211 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - とっても面白いです!1話1話を丁寧に作っているのが伝わります!これからも、無理をしない程度に頑張って下さい! (2021年8月30日 18時) (レス) id: 2eb070a2f9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふぃあろ・宮夢 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uekukz/  
作成日時:2021年6月17日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。