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彼は意外と自由奔放。
○
「いきなり押しかけて悪かった」
「いやいや！久しぶりに話せて楽しかったよ、また来てね」
そう言うと、焦凍くんは安心したように少し笑った。
あ、すごいイケメン。なにそれ。すんごいな。
こんなにイケメンな焦凍くんのお嫁さんになるって、結構重大なことな気がしてきた。
……って、待て待て。本当にお嫁さんになるつもりなのか私は。図々しいにもほどがあるぞ！(セルフビンタ)
「雄英、今全寮制なんだ」
「へぇー！いいなあ、遊びに行ってもいい？」
「案内する」
いや部外者入れちゃ駄目だと思うよ焦凍くん。まあいいや。なんかお花飛んでて可愛いからよし。
いよいよ幼なじみに対する評価が激甘になってきたところで彼は私の頭を撫でながら別れを告げた。
「じゃ、また」
「え……っ、ま、またね」
頭、撫でられた。
男の子に頭撫でられたのなんて初めてだ。
私は動揺してしまったけれど、焦凍くんは何気なくやったものだから余計に恥ずかしい。
焦凍くんが帰ったあとも、私の頬の熱は冷めなかった。
・
ピコン！
「A、携帯鳴ってるけどー？」
「…………眠い……」
「お母さん見ちゃうよ？見てもいい？」
「いいよう……」
焦凍くんが帰ったのでソファにごろごろしていると、なんだか眠くなってきてしまった。
久々に会えたからやはり緊張してしまったのかもしれない。
何故か私の携帯に興味津々の母が覗いているのが見えるが気にしない。
ふわふわと意識が浮き沈みを繰り返して、ゆっくりと落ちていく感覚が気持ち良くて目を閉じた。
閉じようとした。
「あ！起きなさいA、焦凍くんからだよ！」
「なんだって！！」
高速で覚醒した。
何故焦凍くんから？メアドなんてあげてもないし貰ってもないぞ？？
お母さんが見せてくる画面に目を凝らす。
轟焦凍
件名:Aへ
本文:Aがトイレ行ってる間に勝手に追加した。悪い。
……悪いと思ってないだろ焦凍くん！！？
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作者名：- | 作成日時：2017年12月9日 6時
