天使だった幼なじみがハイスペックイケメンになって私を迎えに来た。 (ページ5)

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久し振り。かっこよくなったね。

○

「お、覚えててくれたんだね」

「当たり前だろ」

「ふふふ。もー、焦凍くんがこんなにイケメンになってたなんて思わなくて、今すごいドキドキしてる」

「テレビで見たんだろ？」

「見たけど…やっぱり実物は違うよ」

「……そういうもんか？」

「うん。告白とかされるでしょ？」

「それはない。でもクラスの女子からすげえイケメンって言われる」

「あははは、いいなあ、楽しそう」

「…友達も、出来たんだ」

「あ、もしかしてあのそばかすの、優しそうな男の子？」

「ああ。知ってるのか。緑谷っつーんだけど」

「戦ってたよね。あの子可愛い！ってお母さんが言ってた。見た目しか知らないけど良い人そうだね、緑谷くん」

「良い奴だよ。あとは…」

「爆発頭の人？」

「……あいつは…俺のこと嫌ってる、と思う」

「そ、そうなの？なんか凄い怒鳴ってたよね…でも個性が凄かった！決勝、惜しかったね」

「……………」

「おおう、焦凍くん…？何に落ち込んでるのかわからないけど、ごめんね…？そんなにしゅんとしないで…よしよし」

「……ああ」

「おうち入る？お母さんいないから、二人で話そう」

「ありがとう」

彼の右手を引いて招いた。

冷たいような、温かいような右手だった。