天使だった幼なじみがハイスペックイケメンになって私を迎えに来た。 (ページ15)

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○15○ ページ15

彼の友人に出会う。

○

「………ええぇ………？？？」

無残に床にひれ伏してしまったヤンキー三人。

手の平で爆発を起こしながら舌打ちをする男の子。

情けない声を出して呆ける私。

た、助けられた…のだろうか。

助けられたってことでいいの、だろうか。

果てしなく過剰防衛な気もするけど、とりあえず助けてもらったお礼は言わないと。

「あ、ありがとうございます」

「別にお前を助けたわけじゃねェ」

「あ、そうなんですか、でも助かりました……あれ？」

初対面の男の子と話すとき「あ、」って最初に言っちゃう癖どうにかしたい…とか思っていたら、あることに気が付いた。

この人何処かで見たことあるような。

爆発したみたいなつんつん頭。実際に爆発してる手。つり上がった目つき。

あ。

「もしかして、雄英の」

「あ？」

「焦凍くんと戦ってた、えぇっと……そう！！！
爆豪くん…ですよね？」

何で俺のこと知ってんだ、という顔なのか。それとも焦凍くんが分からないのか、険しい顔をする爆豪くん。

とにかくその反応で確信を得た。

おおう、これは本物だ。つんつん頭だ。テレビで見たとおりの派手な個性。

そして焦凍くんの言っていた通り、焦凍くんとはあまり仲が良くない模様。こころなしか不機嫌になったような。

「……半分野郎の知り合いかなんかか？誰だてめぇ」

「あー…えっと、幼なじみ、です。焦凍くんがいつもお世話になってます」

「ちっ、別に世話ンなってねぇよあんな舐めプ」

絶対決勝のときなんかあったよね君たち。

焦凍くんも決勝のこと聞いた時しゅんってなってたし。青春かな？いつか男の子同士の友情が出来上がるのかな？？見守ってあげよう。(誰)

爆豪くんは、気付けば背を向けて帰って行ってしまっていた。

彼の背中と屍と化したヤンキーたちを交互に見て、感動する。

……あの人、天然物のツンデレだ。