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よくもそんな恥ずかしいことを。
○
「焦凍くんは好きなものとかないの？」
『…冷たい蕎麦』
「いやもうそれは知ってるよ！！！」
『…！知ってるのか。そうか』
電話越しで嬉しそうなんだけど何なんだよもう。
しかも、『特にない』と続けられて私はどうすればいいのか本格的に分からなくなってきた。
焦凍くん、蕎麦以外興味ないの？それはそれで逆にすごいな。もっと貪欲になっても良いと思う。
そんな所も好きだけど…！
「うーん」
『……なんだ？』
「いや、うん。私も蕎麦好きだよ。でもおうどんも好き」
『確か学食にすげえ美味いって噂のうどんあった気がする』
「いいなあ雄英の学食。何食べても美味しいって有名なんだよ」
『そうなのか』
淡々と話す焦凍くん。彼は基本的に何を考えているのか分からないから、何が好きだとか何が嫌いだとか分からない。
まだ、一緒に過ごす時間が短いのもあるけど。
とりあえず好きなのは冷たい蕎麦。嫌い(？)なのはエンデヴァーさん。
頭にインプットしていると、電話の向こうで焦凍くんがぽつりと言う。
『……もしかして、誕生日何かしてくれるのか？』
「！！！！」
『…図星だな』
圧倒的に図星を突かれて思わず固まる私の耳に、『ありがとう。でも、気ぃ遣ってくれなくていいから』と優しいイケメンボイスが流れてくる。
ひぃぃいい！！！このイケメン、イケメンだ！！優し過ぎて心持ってかれる！！！
ぶんぶんと首を横に振りながら叫ぶ。
「いや！絶対何かするから！」
『何をするんだよ』
「それを今考えてるの！焦凍くんが喜びそうなオペレーション！」
『……俺はAが居てくれれば充分だけど』
「〜〜〜っ！！！！」
そういう恥ずかしいことをさらっと言うのほんとに。ほんとに！！！！
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作者名：- | 作成日時：2017年12月9日 6時
