ノスタルジア 3 (ページ6)

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nb「それで、ラウールが自分の事好きになってくれるかって涼太に聞いてきて、そしたら涼太は俺は誰も好きにはならないって‥‥」

ラウールが舘さんに告白してたって事実より、舘さんが恋愛する気がないって事にショックを受けてるみたいで

(もしかして翔太は‥‥)

fk「舘さんに告白するつもりだった？」

そう質問すれば途端に顔が真っ赤に染まる

ホント、良いリアクションとるよねこの人

fk「なら良いじゃん！告っちゃえば？」

nb「なんでそうなんだよ！涼太は好きにならないって言ったんだよ！！
そんなん聞いて告白なんて出来るかよ！！」

まぁ、そうなるよな‥‥

翔太の反応は想定内

でも俺はやっぱ、信じ難いんだよ

高校時代から2人を1番近くで見てきた1人なんだよ俺は

だからってのもあるし、こんな中途半端なままじゃ

俺の中で忘れかけていた未完成だった思いがまた動き出してしまいそうで怖いんだ

こんな、何も生み出さない思いなんて

ずっと忘れてたら良かったのに‥‥

fk「まあ、その辺は翔太の気持ち次第だけどさ
ずっと伝えないままでいられんの？」

nb「‥‥わかんねぇよ。わかんねぇけど、このままなのは嫌だな」

うん。そうゆうとこ翔太らしいわ

面倒臭いだとか恥ずかしいだとか、グチグチ言う割に何やかんやで真っ直ぐなんだよ

そうゆうとこ昔から変わってないよね

そゆとこ、好きよ俺

fk「まぁ、何にせよ一旦戻ったら？舘さんの店
荷物放ったらかしでなかなか帰って来ないから、多分心配してるんじゃない？
てかそろそろスマホに連絡きてもいいんじゃね？」

そう俺が促すと、翔太は少し考える素振りをすると小さく頷いた

fk「こんなとこでウダウダしてたって何も変わんねーよ
分かんねぇこと考えたって埒あかねーんだから、行って事が起こってから考えろ！」

翔太の肩を落とした背中をバシンと1発叩いてやると怪訝そうな視線を向けられ

nb「なんか、癪だけどそうするわ‥‥」

なんてやっぱりツンデレ発言をする翔太

fk「おう！そうしろ！
さて、俺は帰るからな？今日はカットのお客様がやたら多くて腕パンパン！」

nb「顔もパンパンだけどな‥‥」

fk「うるせー！顔はいつもだからいいんだよ！
つか、いつまでそのネタで弄るんだよ！」

nb「ふははっ」

目尻を下げて大口開けて翔太が笑った