ノスタルジア 2 (ページ45)

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ru「ダテさんが電話してた相手、しょっぴーでしょ？電話してる時の顔ですぐに分かった。だってダテさんめちゃめちゃ良い顔してたから‥‥
でもそれが凄く嫌で、だから勝手にスマホ取り上げて切っちゃってごめんなさい。」

ラウールは深く頭を下げて、また再び話し出した

ru「でも、キスした事は謝りません。昼間言った事は全部僕の本音だから。ダテさんが好きだから、キスしました。

‥‥ダテさんが、僕じゃない誰かを想ってるのも知ってます。でも教えて欲しいです。

ダテさんは、僕の事好きになってくれますか？」

ラウールの真っ直ぐな気持ちに胸が苦しくなった

答えは決まってる。でもなんて言葉にしたらいいか分からない

きっとどんな言葉にしたって傷付くのは目に見えてるから

それに俺は、こんな時でさえ本音を口に出すのが怖くなる

言葉を口にして、認めてしまったら

また同じ過ちを繰り返してしまう気がするんだ

これは全部、俺が弱いから

だから、弱いなりに弱さを貫き通すまでなんだ

dt「ごめんね、俺はならない。

俺は、誰も好きにはならないよ‥‥」

もう誰も傷つけたくないから、せめてこの嘘だけは貫かせて

ru「えっ？何言って‥‥。だってダテさんはずっとしょっ‥‥」

dt「ラウール！そこは、いいんだ。ラウールが気にしなくても良いんだよ。」

ラウールの言葉を遮るようにそう言った

やっぱり、気づかれてたんだな。今後はもっと気をつけなきゃ

dt「でも、ありがと。俺なんかの事好きになってくれて‥‥」

少し涙目のラウールにそう言って笑いかけると、盛大に首を横に振った

ru「ダテさんは本当にそれでいいの？」

ラウールは本当に賢い子だ

優しいし、気遣いもできる

dt「良いも何も、俺は誰も好きじゃないよ？」

そして俺はずるい大人だ

本音も感情も全て笑顔の裏に隠して、

純粋に俺を心配してくれるラウールにさえも‥‥