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nb「だな、またこんな風にみんなで集まってワイワイやるのも良いなぁ」
涼太の言葉に動揺してるとバレたくなくて、同調するように笑って見せた
dt「うん！ふっかの後輩の康二も楽しい奴だったし、またうちの店でやりたいね！」
nb「ラウールもしっかりしたいい子だな。
…次はさ、めめって子呼んで康二の奴驚かすか！」
dt「えぇ？康二大丈夫かなぁ？」
意外と話は弾んで動揺してる事バレてないみたいだ
ru「舘さん、舘さん！ちょっといいですか？」
そこへラウールが涼太を呼びにやって来た
dt「どうした？」
ru「ちょっと来てくれます？」
ラウールにそう言われると、涼太はささっと自分の濡れた手をペーパーで拭くと『ちょっと行くね』と俺に声を掛けて厨房を後にした
涼太の後ろ姿を見送って、姿が見えなくなると大きなため息が出た
何考えてんだよ俺は…全く…
自分の浅はかな考えにもう一度ため息をついた
俺、自惚れすぎだろ…
涼太が今フリーだからって、何期待しちゃってたんだろ
恥ずかしい奴だな俺って…
動き出したと思っていた俺の時間は、どうやらまだ『あの頃』のまま、気持ちは置いたままのようだ
洗い途中で置き去りにされた食器たちを手に、俺はもう一度洗剤を付け直したスポンジで洗い始めた
ホールからラウールと涼太の笑い声が小さく聞こえて
胸が苦しくなった…
会わなければ良かったのかな…？
時間は掛かっても、いつか完全に忘れられる日が来たかもしれないのかな…
でも俺は…
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作者名：shiro | 作成日時：2021年9月16日 22時
