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白「そういう経緯で阿部ちゃんがここに来たんだ」
紫「そう。もうびっくりよ、急に言われるんだから」
白「でもこれと思ったらすく行動する。何か阿部ちゃんらしいね」
紫「確かに」
ここにはいない阿部を思い出し、深澤とラウールは顔を見合わせて笑った。
☆★☆★
緑「今年も来たよ、母さん」
キレイな花束を持った阿部は、1人母親の眠る墓の前に立っていた。墓の前には誰かが置いていった花束があって。すぐに父親が墓参りに来たことが分かった。
緑「あの人も来たんだ」
そう問いかけても誰も答えない。阿部は唇を噛み締めて、持っていた花束を供えた。
そして手を合わせ目を閉じる。記憶の中にある母親の姿を引っ張り出し、少しだけ泣きそうになった。
願っても、もう戻ってくることはない。死んだ人間が生き返る訳でもない。
父親が自分の意思で母親を騙したとは思っていない。父親もまた被害者なのだ。それでも阿部は、多分一生父親を許すことはないだろう。
出来ることなら、もう姿も見たくないほど父親には憎しみしかない。
憎しみしか持たないと、背中の般若に誓ったのだ。
緑「でも、母さんはそんなこと望んでないよね」
誰よりも、母親は家族を大切に思っていた。だからこそ父親に騙された。
緑「私のことなんて忘れて、仲良くしてって言うんだろうな」
阿部の目から涙が1粒零れ落ちる。でも落ちたのはその1粒だけだった。
緑「でも、ごめんね母さん。俺はもう後戻りなんてしないから」
そう小さな声で言って、阿部は墓の前から立ち去った。
ゆっくりと歩いていると、見知った顔を見つける。向こうも阿部の存在に気づいて手を振ってきた。
桃「阿部ちゃん！」
緑「佐久間」
桃「迎えに来たよ。帰ろう」
そう言って佐久間が阿部に手を差し出す。差し出された手をじっと見つめた阿部が、笑いながらその手を取った。
緑「うん。帰ろう、みんなのとこに」
リクエストありがとうございました。
☆★☆★
コメント返事
りぃけ様
いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
おかえり、ひーくん。
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鳥(プロフ) - リクエスト失礼します！紫さんが色々あってめっちゃ機嫌悪い時に白さんが絡みにいっちゃって紫さんがガチギレして白さんが必死に謝るみたいな話が見たいです！よろしくお願いします！ (2020年7月21日 20時) (
レス) id: 1630307406 (このIDを非表示/違反報告)
果恋 - リクエスト失礼します！赤さんが誘拐されて、翔太くんが激怒する話をお願いします！白さんメインではないんですが、書いてくださると嬉しいです (2020年7月20日 23時) (レス) id: 9af56d7aaf (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - わかりにくくてすみません！ (2020年7月20日 21時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - いつも更新楽しみにさせていただいてます！リクエスト失礼します。ラウールが学校でリンチみたいなのをされてしまい、虐待の時のことを思い出して自殺未遂みたいなのを隠れてしてしまっていて何日か後にばれてみんなから愛されてるよって感じの話が見たいです。 (2020年7月20日 21時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ませていただいてます。リクエストをお願いしたいのですが、黒さんが紫さんを庇って怪我するお話が見たいです、白さんメインでは無いのが無理なら全然大丈夫です！もし可能でしたらよろしくお願いします。 (2020年7月14日 18時) (レス) id: b8eb487ddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーちゃ
| 作成日時：2020年6月30日 19時
