過去の話 ページ15
「知ってるんだぞ。お前が過去に別の組にいた事も、その組を裏切ったこともな！」
目黒に押さえつけられている男が、部屋を物色していた向井に対してそう叫んだ。男からすれば、これで向井の気を動転させようと思ったのだろう。
しかし、そんなことで気を動転させるほど向井はやわではない。むしろ、心底楽しそうな笑みを男に見せつけた。
橙「なんや。おっさん、昔の俺のこと知ってるんやな」
「あ、あぁ！全部知ってるぞ！」
橙「ありがとうなぁ。俺って意外とモテモテ？」
黒「康二、おっさんにモテて嬉しいの？」
橙「嬉しいわけないやろ。気持ち悪い」
笑みを消し、今度は無表情に近い感じで向井は男を見ていた。
どういうことだ。と男は心の中で慌てる。何で2人とも慌てないんだ、と。知られたくないだろう、と。組を裏切ったことがある過去なんて。怖いだろう。同じ組に、裏切ったことのある人間がいるだなんて。
向井と目黒が仲間割れをすることを願っていたのに。2人は仲間割れをすることなく、男の存在を無視して話している。
黒「ま。このおっさんからすれば、仲間割れでもしろって思ったんじゃないの？」
橙「お。それに気づくとか、めめも成長したなぁ」
黒「ねぇ康二。殴っていい？」
橙「いや！俺何も間違ったこと言ってないやんか！前のめめやったら、こんな事実気づかんかったやろ？」
黒「………そんなことねぇし」
橙「間。間があんで」
「っ、何で慌てないんだよ！知られたくないだろ、こんな過去！裏切ったことがある過去なんて！」
橙「………まぁ、普通の人間やったらそうやろ」
「だったらっ」
橙「でも俺らは普通の人間やないからなぁ」
“俺が1回別の組を裏切ってるってこと、みんな知ってんで”
向井の言葉が理解できなかったらしい男に向かって、向井は満面の笑みを浮かべた。
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りぃけ(プロフ) - 移行楽しみにしてます！ (2020年6月14日 22時) (
レス) id: 3303eaf66a (このIDを非表示/違反報告)
色彩(プロフ) - メンバーが怪我を負わせた相手に報復し、終わった後それぞれがラウを看病するという話をお願いしたいです。複雑になってしまい申し訳ありません･･･ (2020年6月13日 13時) (レス) id: df025bf946 (このIDを非表示/違反報告)
色彩(プロフ) - ふーちゃさん» リクエストに答えていただきありがとうございました！皆から大事に守られて大事にされていることが伝わってきて読んでいてほっこりしました！二回目のリクエストになってしまうのですがよろしいでしょうか？もし可能でしたら、ラウが大怪我をして意識不明になってしまい (2020年6月13日 13時) (レス) id: df025bf946 (このIDを非表示/違反報告)
りぃけ(プロフ) - ふーちゃさん» はい！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2020年6月13日 9時) (レス) id: 3303eaf66a (このIDを非表示/違反報告)
椿と猫(プロフ) - ふーちゃさん» いくらでもお待ちしております！ありがとうございます！ (2020年6月8日 22時) (レス) id: 5dcbe78cc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーちゃ
| 作成日時：2020年5月30日 23時
