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…本当のお人好しはどっちなんだか…。

何だこの会話。まるで恋仲みたいじゃないか。
お店の人もニヤニヤしてる。


A「…ありがとう。」

時透 「…うん。」



結局着物を買ってもらった。
はぁ。この前は髪飾りも買ってもらったし…本当に申し訳ない。


時透 「この前あげた髪飾りに合いそうだね。」

A「あ、確かに。明日学校に着ていこうかな。」

時透 「でも普段は袴にブーツなんでしょ?」

A「そうだね。…じゃあ明日お店で着よう。」


すると時透君は立ち止まって私を見た。


時透 「…僕と出かける時だけにして。」

A「え…。」

時透 「前も言ったでしょ。僕以外に見られたくないの。」


…そんなこと言わないでよ!勘違いするよ!?
私だからまだいいけど!


A「…分かった。」

時透 「ありがとう。」


最近時透君がよく分からないな。
楽しいからいいんだけど。




A「…あ。」


綺麗…。
私は、隣のお店の品物に目が行った。

光を通して様々な色に輝くものがあった。

薩摩切子…。
隣に、江戸切子っていうのもある。

切子硝子のことか。

これ、時透君っぽいなぁ。


空のような優しい青色の硝子。
これは…湯呑だろうか。

色々と買ってもらっているし、私も彼に買っていこう。


A「時透君!ちょっと待ってて。」

時透 「え?A?」


私はその店に駆け出した。


…高い…。
お金はあるよ?
あるけど…湯呑だよねこれ。
まぁ、仕方ないか。


A「これをください。」



無事買えた〜!
時透君喜んでくれるといいんだけど。
硝子だから、落とさないように気をつけないとな。
ただ…ここ人混んでるから、すごく嫌な予感がする。
どうすれば…。

というか時透君どこにいるんだっけ。

え?どこで待っててって言ったっけ?


A「…はぐれた?」






時透 「ううん。はぐれかけた。」



後ろを見ると、時透君が私の肩に手をおいて息を切らしていた。


時透 「はぁ、やっと見つけた。」


探してくれたんだ。
申し訳ない。


A「ごめん時透君。」

時透 「本当だよ。もう、一人で勝手にどこか行かないで。」

A「うん。…あ、これ。」

時透 「?」


時透君は、不思議そうに箱を受け取り、中を見た。


時透 「…!?綺麗…。」

A「時透君みたいだなって。」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月29日 23時

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