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謝りたくない、そう素直に言えなかったのはなんでだろう。 ページ5

そこには“あの”頃の景色が広がっていた。


「Aーどうしたの?」

隣に、彼女が座っている。


「え?」


僕は気がついたら、学校の制服を着ている。
…そうだ、僕達は今学校から帰る途中。こうやってバス停のベンチに座っているんだった。


「ねぇ、さっきさ谷風君と喧嘩したでしょ」

彼女こと、美沙紀は話し始めた。美沙紀は僕の友達だ。
おとなしい性格だが頭は良いし、運動もできる方。
顔もそこそこ良い方。茶髪の肩までの艶々なストレートの髪をしていて、うちの中学の制服、セーラー服がよく似合う。


「う、なんで知ってんだよ」

「だって見てたもん。谷風君とAが言い争ってるとこ」

谷風は僕の親友だ。堅物なメガネ野郎だけど、物知りで時々面白いことを言う。
だけど、今日はちょっと意見が擦れ違ってしまった。

「べ、別に美沙紀は関係ないし…」

「あるよ!!」

「なんでだよ」

「だって私たち、4人でいつも一緒じゃん。なのに、今はそれがばらばらになってる…これっていけないことだよ。早く仲直りして」



4人と言うのは、僕と、今話してる美沙紀と、喧嘩した谷風と、あと一人、夕莉っていう女子。
夕莉は明るい、いや明るすぎる、ポニーテールがよく似合う女子。この4人のメンバーの盛り上げ役みたいな奴だ。
夕莉はたぶん今、谷風のところにいるだろう。2人はいつも一緒だから。

「明日の朝、謝るつもりだって…」

「そうなの!よかった。あ、バスが来るよ!」



本当は明日の朝謝る、なんて予定は無かった。美沙紀に言われて急遽立てた予定だ。
謝りたくない、そう素直に言えなかったのはなんでだろう。

そんな疑問を抱きながら、僕達はバスに乗った。
麦秋の季節の熱い風が吹いている。

狭い家でぽつんと、一人っきり。→←上手く理解できない、複雑な気持ち。


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設定タグ:長谷川みちる , SF , 青春   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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りあ@イラコン運営(プロフ) - 沢紫園さん» ありがとうございます! (2016年6月11日 12時) (レス) id: d722fb9a07 (このIDを非表示/違反報告)
沢紫園 - 素晴らしい小説ですね 今まで読んできた占ツクの中でも一番面白いと感じました どうやったらそんな素晴らしい小説が書けるのですか (2016年6月10日 21時) (レス) id: c06c7da2f0 (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 二人ともありがとうございました!出来る限り良い作品になるよう、直したり付け加えたりしていきたいと思います! (2016年3月30日 16時) (レス) id: d722fb9a07 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース@大好き。(プロフ) - Q&Aから来ました。とても素敵な作品だと思います、感動しました。私が言える立場ではないのですが、あえて言わせてもらうとしたら、サイドストーリーを入れてみると面白いと思います。あとは、見出しをインパクトあるものにするとか。これからも頑張ってください! (2016年3月30日 15時) (レス) id: 9ce07a50ad (このIDを非表示/違反報告)
ものかきさん(プロフ) - 綺麗なお話でした! 落としどころもよくて、ぎゅきゅっと物語が詰まっていて……。久々にジーンときました! ただ、少し辛口にするなら、もう少し4人のエピソードを増やした方が良かったです。今のままだと、谷風くん達のキャラが掴みにくい所があるので。 (2016年3月30日 13時) (レス) id: 4ffd81dcba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りあ (短編小説制作所) | 作者ホームページ:http://akojunknjcvf.blog.fc2.com/  
作成日時:2016年3月29日 22時

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