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遭遇 4 ページ41

「なーんだ、なら必要な時に声かけてくださいって!今日は家でユキが美味しいごはん作って待っててくれてるから帰ってもいいですか?」

「ダメだ。」

そう言って八乙女社長と呼ばれた人は一歩こちらに近付いた。

「今はお前の後ろにいる柊雨に用がある。」

柊雨。

そう呼ばれて、一瞬で冷や汗が吹き出す。
刻まれた記憶が瞼の裏に流れる。

…あぁ、やっぱりダメだ。

私の中で、まだ雨は……―――





―――――
【百side】

…やっぱり本当だったんだ、八乙女が柊雨を探してるって噂。

黒瀬は絡んでなさそうだけど…。

見たところ八乙女一人みたいだし…。

あと車の運転席にいる女の……いや男…?…あ、あの人確か人気歌手のマネージャーしてたっけ?テレビ局で見かけたような…?

にしてもタイミング悪くない?

なに?どっかで見張ってたの!?
たまたま通りがかってAを見つけた?
それともまさかその高級車に乗ってAのこと街中探しまわってたの!?

…とにかく、オレは感情を顔に出しちゃダメだ。
オレから情報を与えちゃダメだ。

八乙女は所属タレントのことをちゃんと守るところだけど、油断はできない。
社長自身はあんまり評判良くないからな…。

まぁ、話してみないと実際はどうか分からないけど。

…にしてもタイミング悪くない!?(2回目)

兄妹仲睦まじく手繋いで家に帰ってるんだなぁ〜とか見て分かんないわけ!?
めっちゃウキウキしながら歩いてたよね?
今来る!?

【落ち着けオレの感情。】

日没も近づいて元々人通りの少ないこの道は更に人の往来が少なくなってきた。
騒ぎになることはなさそうだ。

【…ごめん、ユキ。ちょっと帰るの遅くなるかも。許してね。】

「柊雨」という言葉に反応したAの緊張が握った手から伝わってくる。

汗ばんだ手が離れないようにギュッと握り直した。

「柊雨?人違いじゃないですか?この子はオレの可愛い可愛い妹!
雨ちゃんって超人気子役ですよね?…そういえば、最近テレビで見かけないけど。」

知らないフリをして反応を伺う。

笑顔を作るのは得意だ。
相手の表情や言動から情報を読み取ることも。

さて、八乙女はどこまで知ってる?

外ではまだ、オレの兄妹の話はしていない。
そのうち兄弟はいるのか〜?とかインタビューで聞かれるかもしれないから、どうするか考えとかないとだけど…。

「妹?雨には兄弟がいたという情報は無かったはずだが…。まぁいい。それならお前の妹に用がある。」

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作品ジャンル:アニメ
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欅夏希 - とっても面白いです!感情の変化や状況などが分かりやすく、読みやすいなぁと個人的には思っています!お話を作るのは簡単ではないかもしれませんが、続きを読めるのを楽しみに待たせて頂きます。無理なさらず、頑張って下さい。 (2020年3月27日 22時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)
柚木夏紗 - 面白いっ!!!!更新待ってます!!! (2020年3月18日 7時) (レス) id: 73f9f96d98 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして いつも更新を楽しみにしています。 これからも頑張ってください^_^ (2020年3月14日 12時) (レス) id: d507af1541 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テル | 作成日時:2020年3月3日 13時

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