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私のやりたいこと ページ34

その言葉に甘えたほうが2人とも喜んでくれるのだろう。

でも、それに無闇に飛びつく気にはなれない。

この古いアパートで3人で暮らし始めてもう半年以上が過ぎたかな?

部屋に物はほとんど増えない。
増えたものといえば、ドライヤーと服が少しと、本や楽譜をしまうための棚。
ドライヤーは私が来てすぐに、兄ちゃんがバイトで稼いだお金で買ってきた。
「せっかくの綺麗な髪の毛を痛めたくないし、濡れた髪で風邪を引いたら大変だから!」って。

千さんも髪の毛が長いからかなり助かっている。

服は仕事や生活で必要な分だけ。
楽譜は散らからないように千さんが小さめの棚を買ってきた。

私も仲良くなった図書館長さんから貰った本を置かせてもらっている。

そのほかは生活必需品以外何もない。

千さんは出会った時から変わらず細いままだ。

兄ちゃんは、半年前よりずっと痩せた。

筋肉質だった体は細くなり、今まで来ていた服も少しブカブカになっている。
食べる量は少ないのに、仕事やバイトで運動部並みに動いてるから尚更だ。

お金は家賃や生活費に消えていくから食費にまで十分に回せていない。

私がいるから余計にお金がかかってしまうこともあり、2人がいない時はご飯を食べないようにしていたら、すぐに気付かれてこっぴどく叱られた。

それから2人が仕事で家を空ける時は千さんが料理を作り置きして「帰った時にこれ残ってたら怒るからね。」と言われるようになった。

「これ以上細くなったらどうするの。ちゃんと食べなきゃダメ!」と兄ちゃんは言うけど、その言葉はそのまま兄ちゃんに返したい。

兄ちゃんだってこれ以上痩せたら本当に倒れちゃう。

タンポポだったり、雑魚だったり、そんなもの食べなくても大丈夫な生活にできるならしてあげたい。…美味しかったけど。

学校へ行くには学費も教科書や備品を買うお金も少なからず必要になる。
そうなったらもっと2人の生活を苦しめることになる。

だから学校へ行きたいと言うのは躊躇われた。

でも、それ以上に私の中に学校へ行きたいという思いがそこまで無かった。

勉強は自分でできるし、何なら高校までの学習はとっくに終わらせている。(…終わらせられた、とも言えるかな)

学校の友達、…はいないけど、人との繋がりなんてこれから生きていくうえでいくらでも作ることが出来るだろう。
人と話すことが苦手なわけではないから。

そうだからか、学校へ行く必要をあまり感じれなかった。

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作品ジャンル:アニメ
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欅夏希 - とっても面白いです!感情の変化や状況などが分かりやすく、読みやすいなぁと個人的には思っています!お話を作るのは簡単ではないかもしれませんが、続きを読めるのを楽しみに待たせて頂きます。無理なさらず、頑張って下さい。 (2020年3月27日 22時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)
柚木夏紗 - 面白いっ!!!!更新待ってます!!! (2020年3月18日 7時) (レス) id: 73f9f96d98 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして いつも更新を楽しみにしています。 これからも頑張ってください^_^ (2020年3月14日 12時) (レス) id: d507af1541 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テル | 作成日時:2020年3月3日 13時

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