君がNo.1【うらたぬき】 (ページ8)

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Bygone days ページ8

No side＿＿＿＿

数十分前、
人間の女性の家に入っていった悪魔を見ている者がいた。

「あれ、どう思います？」

とサカタにセンラと呼ばれた男。
それを受けて返答をするのは天使に似つかわしくない紫の髪をした男。

「どう思います？じゃなくない？完全にアウトやで。」

と呆れ気味に言葉にする。
その言葉を予想出来たかのように会話は進む。

「そうですよねぇ…。」

「どうせセンラさん、サカタにでも"今回は大目に見たってー"って言われたんでしょ。」

センラさん優しいんだからーとサカタの声を真似ながら言う紫の彼の言葉に
センラは笑顔で肯定をする。

「そうなんですよねー…でも、」

「でもやあらへんで。」

「あんなうらたん久しぶりに見てん…。」

「…。」

紫の彼も言葉に詰まってしまい、
沈黙が少し続く。

先に口を開いたのは紫の彼。

「過去は過去。今は今や。」

センラは顔を顰めているが
紫の彼は言葉を続ける。

「天使は巻き込まれる女の子の気持ちも考えるのも仕事やで。
女の子はうらさんの事を一切知らない。
ましてや綺麗な善人やで？
悪魔が無断で人間に接触しただけでもヤバいのにさ、気に入ったとなったらあの男ずっと憑くやん？
そうしたら女の子は輪廻に戻るまで時間が必要になる。
女の子は悪くないんだよ？可哀想やん。

どうにかして引き離さんと…。」

と悩んでしまった。
センラは顰めた顔を戻し困った顔をして

「…う………は………んよ…。」
(そう簡単にはいかへんよね)

と口にしたが誰かに届くことはなかった。

＿＿＿＿
＿＿＿

見つかるのは分かっていたが少し速い。

サカタがセンラにでも言って、そこからシマにでも渡った頃だろう。

だがもう遅いよ。

シマ、ごめんな。

◆◆◆

Configuration＿設定

シマさん
??歳天使上位
志麻さんです。
ウラタヌキの過去を詳しく知る者。

題名…「過去」