君がNo.1【うらたぬき】 (ページ25)

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Uneasiness ページ25

You side＿＿＿＿

ご飯を食べ、食器を片付けている最中にウラタさんは戻ってきた。

少し沈んだ雰囲気を纏ってヤマダヌキさんと小さく話している。

だけど私を見てその雰囲気は消えた。

「Aさーん」

そう呼ばれる。
名前を呼ばれた後に要件の言葉が付け足されない。
ちゃんと返事をしようと思ったので、

「なんですか？」

と、片付けている食器音の中答える。

答えている途中に気付いたがAさんと呼ばれ、咄嗟に敬語が出てしまった。
出始めた言葉は止めることは出来なかった。

ウラタさんはそれを無視してこちらに寄ってくる。

＿＿＿
＿＿

目の前で止まり、優しい声色で

「話し方崩してね。」

と言いながら顔を私の左肩に顔をうずめる。

同時にウラタさんの手が、腕が、背中にまわる。
どうする事も出来ず、私は固まってしまう。

ウラタさんの吐く息が肩にかかってくすぐったい。

体感時間は長く感じるが、数秒でウラタさんが

「一緒にいてね」

と呟く。

どういう意図で言ったのか私には分からない。

私の目線の先ではヤマダヌキさんがふよふよ浮いてこちらに寄ってくる。
そして私の頬を小さな肉球のついた手で触れる。

それから「キュー」と小さく鳴くヤマダヌキさんを見ていると少し安心した。

私も案外単純だな。

◆◆◆

「題名」…心配