君がNo.1【うらたぬき】 (ページ15)

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＊ページ15

You side＿＿＿＿

「では、お手をどうぞ？」

と私の目の前に立ち、手を目の前に出される。

こんな事された事ある人の方が少ないであろう。
私も当然初めてだ。
どうすれば良いのか分からない。

どこのお姫様だよ…
おずおずと手を取るとぐっと寄せられる。

急に寄せられたのでふらっとしてしまうがウラタさんが支えてくれる。

「遅い。大丈夫か？」

『あ、ありがとうございます…大丈夫です』

「けいご。」

『あっはい。』

何度目か分からない会話をしながら寝室に向かう。
部屋の前に来た時に思ったのだが、ウラタさんはどこで寝るのだろうか。
その疑問は顔に出ていたようでウラタさんは

「悪魔は寝なくても大丈夫。むしろ夜の方が良い。昼は天使の時間だ。」

とのこと。

「まぁ、一緒に寝たいなら寝てやらないことも無いですけど？」

『いやいや、大丈夫だよ！1人で寝れるから…！ありがとう！』

「どういたしまして。おやすみ。」

『おやすみなさい…。』

という恥ずかしい会話をして寝室に入り扉を閉め布団に入る。

おやすみと言われた時のウラタさんの顔は綺麗な顔で微笑んでいた。悪魔というより天使のような優しい笑顔。

私じゃなくて、別の人を見るような目。

少し考えたが眠気が襲ってきたので考えるのを止め、眠気に身を任せた。

＿＿＿＿
＿＿＿
＿＿

No side＿＿＿＿

ウラタはAを寝室へ送ってから
テレビ等の電源を全て切り、服装を戻した。

そしてヤマダヌキをAの部屋に入れる。
ヤマダヌキなら傍に居ても何も言われないと考えたのだろうか。
ヤマダヌキとアイコンタクトを取り扉を閉める。

ぐるっとリビングを見渡したウラタは次の瞬間

＿＿＿＿バサッ

という音を残し姿を消した。

◆◆◆

題名…「お姫様…？」