結婚相手募集され中2《サバイバルウェディング》

冗談と本気 ページ23

祐一「何度も言いますが、
僕、本当にAさんのことが
好きなんだってハッキリしました。
前は自分の気持ちに自信がなかったんですけど、
やっぱりこの人だって、」





「…ありがとうございます。
そんな好きになってもらえるような
ところなんて私にはないはずなんですけどね」





祐一「一つ一つ挙げられますけど、
好きになったら、全てが愛おしいって
そう思えるんです。
一緒に居られるだけで、
幸せを感じるっていうか」




「…もう、本当台詞がキザですね…」




祐一「…僕の言葉に照れてくれるAさんが
1番可愛いです」




「…」

私は近くにあったクッションに顔を埋めた。




祐一「…話しは戻しますが、
あのバイトの彼とは今後
頻繁に会うんですか？
お家に入れるなんてこと…？」




「わかりません。
彼がどの位、絵にかかるかにもよりますし、」




祐一「…そうですか…
ふぅ、僕、こんなに嫉妬深いタイプ
じゃなかったんだけどな…」



なんか女子みたいな発言してる




「私も荒木くんと
どうこうなるつもりはないですから、
もし、仮に身の危険を感じたら
ちゃんと逃げますよ」

冗談でそう言ったら。



祐一「…本当ですか…？…」


じりじりと私側に来た祐一さん。



「え？」



祐一さんが目の前に来たと思ったら、
ガッと私の肩を掴まれて。



祐一「ちゃんと僕から逃げて下さいね」




「え？何言って…って！きゃあっ！」


ソファに押し倒され、
目の前に祐一さんが覆い被さっている。



祐一「思いっきり拒んで下さい」




「やめて下さい！冗談が過ぎます…！」




祐一「それじゃあ、ダメですよ。
もっと本気で拒まないと…」


そう言いながらも、
スッと退いてくれた祐一さん。




確かに、真剣に肩や胸を押したけど
ピクリともしなかった。


これが男女の差なのか、と
体験して初めて分かって。




祐一「もし、彼にそんなことされたら、
本気で拒んで下さいね」




「は…はぃ。
最近、祐一さん、性格というか、
キャラ変わりましたよね？」




祐一「…ですよね。
自分でもこんなに嫉妬深いとは
思ってなかったんですけど、
もう好きになった人を
誰かに取られたくないって、ただそれだけで。
それに、自分から好きになった人は
Aさんが初めてなんです」




「そう、なんですか…？」




祐一「今までお付き合いした方は告白されて、
だんだんとその方を意識するようになって
付き合うっていう感じだったので…」

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