第19話 ページ19
扉の前で一呼吸。
今日まで首からぶら下げていた彼女との指輪は鍵と一緒に置いてきた。
そう、今日からは。君とお揃いの指輪。
大切にしまっていた結婚指輪を箱から取り出してゆっくりと左手の薬指に差し込む。
しっくりくるなぁ。
街の灯に照らしてみたり、久しぶりの感覚についつい笑みがこぼれる。
次にポケットから慣れた手つきで鍵を取り出す。君がくれたお揃いのキーホルダーがついている。
ゆっくりと差し込み回すと、重たい音がマンションの廊下に響いた。
すぅっと空気を吸い込みドアを開ける
「ただいま」
ドアを開ける瞬間からパタパタと可愛らしい足音が聞こえていたが、ドアを開けてその正体が分かった。
君はリビングに繋がる扉から体をひょっこりと表した。そしてこちらに手を広げながら走ってきて、僕の大好きだった笑顔で僕の名前を呼んだ
「おかえりっ!まふっ」
1人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春斗(プロフ) - 最後は…どういうことですか…鳥肌が…凄いんですが…泣きそうでした (2019年6月18日 7時) (レス) id: 9b052c38b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テオ。 | 作成日時:2018年4月14日 18時