[終わりのセラフ]記憶を探す天才少女 (ページ14)

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第53話暮人side ページ14

貴)貴方が、持っているんでしょう？

何故………！？

………いや、あれのことは、彼女は知らないはず………。

貴)私は、九条の記憶も、京極の記憶も手に入れたんです。

貴)あの日、私は兄上様の誕生日祝いの目貫をもって、あの道を通りました。九条家の家紋、九条藤の装飾の施された、銀の目貫です。

俺の脳裏に、あの日の光景が浮かんだ。

血塗れになった少女の手の中。

銀色に光る、小さな飾目貫。

それに施された彫刻は、軍人なら誰でも知って入る紋だった。

貴)貴方の隠したAは見ていたんですよ。門番にその懐中時計を見せて『あの場所』へ行ったことも。帰ってきた貴方の手の内から、銀色の光がこぼれたことも。

軽蔑された、か………。

九条家の娘、いい切り札になるかと思ったんだが。

違う。

違う違う。

チガウチガウチガウチガウ。

そんなことじゃ、ないんだ。

もっと、こう、

喪失感。

罪悪感。

後悔。

どれも、何か違う。

貴)昇格のお話、有難くお受けいたします。ですが、階級は少佐。権力に興味はありませんから。

暮)分かった、手配しておく。………それと。

俺は内ポケットからハンカチに包まれてある目貫を取り出し、サイドテーブルに置いた。

暮)返しておく。

それだけ言って、病室を出た。

何なんだろうか、この感情は。

いや、どうでも良いんだ。

俺は、完璧でさえあれば。

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更新が遅れてしまい、本っ当に申し訳ありませんでした！！！

未だ暮人さんのキャラが掴めないでいます………。

オチも、悩んでいます。

何かご希望などあれば、おしらせください。

このままダラダラと続いていくのも良いかなぁ、などと思っていたりするのですが。

それと、まだ一度も番外編のリクエストを頂けずにおります。

番外編であればすぐにかけますので、気軽にコメント欄などでお知らせください！

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。