天使くんと。 (ページ28)

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27, ばいばい。ページ28

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「けいくん、俺明日焼かれるんだって。
怖いなぁ、熱いのかなぁ」

大ちゃん、薮、高木さんが部屋を出たあと
俺は俺のそばにけいくんと座った。

けいくんは黙ったまま。

「けいくん？」

「ひかる…」

「…ん？」

「ひかるは、みんなとばいばいなの…？」

「え…？」

「だいちゃんも、やぶも、たかぎも
みんなひかるとばいばいするの…？」

くりくりの大きな瞳から
ぽろっとひと粒涙をこぼすけいくん。

けいくんはきっと、

『ひかると天国に行く』ことがどんな事なのかよくわかってなかったんだと思う。

それが

さっき3人が泣いているところを見たり、俺が焼かれてしまうことを聞いたりしてけいくんなりに理解したんだろう。

「けいくん、俺はねもうこの世界の人じゃなくなっちゃったんだって。

これからは今までのけいくんみたいに俺のことはみんなには見えないし、一緒にお話もできない。」

「でもね、俺たちはみんなのことずっと見守っていけるんだよ？

みんなが楽しい時も、悲しい時も、嬉しい時も」

「ずっと…？」

「そう、ずっと。
たまにはさ、天国からイタズラしちゃおうよ」

「いたずら？」

「そ、ちょっと脅かしてやったりさ」

「びっくりする？」

「うん。
大ちゃんなんてびびってチビッちゃうかもよ笑」

「ふふっ、」

「だからね、バイバイだけど大丈夫」

「ぼくもひかるとずっといっしょ…？」

「うん、ずーっと一緒」