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 第五話 ページ17

夏のじんわりした温度に、ハッと目を覚ます。慌てて時計を見ると、時刻は大体、午後4時半。

「えっと……いつから寝てたっけ……?」

 まだ少し眠いので、働かない頭をムリヤリ働かせて、記憶を呼び戻す。

 午後2時くらいに、問題集が半分以上、終わり、昼ご飯を食べた。たしか、冷たい魚のだし汁に麺をつけて、食べるタイプの麺類だった。
 前世で言えば、ラーメンの食感で、全体的にはソーメンっぽいつけ麺。

 この国では夏の定番メニューで、とても美味しかった。
 だけど、前世で言えばソーメンのように、夏の間はよく昼ご飯になるので、学校ではみんな、飽きるよね、と言っていた。
 幸い、うちは飲食店を営んでいるから、同じメニューばっかりになることはない。

 前世では小学生の夏休みに、一週間、昼ご飯にソーメンとチャーハンが毎日、交互に出てきたことがある。
 その時は、前世の母が忙しくて、前世の父が作っていたからなんだけど、あれは地獄そのものだったと思う。
 前世の母の作る夕飯が一番ありがたかったのはあの時期だ。

 まぁ、それは置いといて。

 お昼ごはんを食べた後、少し休憩して、母国語のワークの勉強を再開した。
 でも、突然眠気が襲ってきた所から、記憶がない。必死に解いた記憶はあるのだけど。
 そうだ、その後眠ってしまったんだ。

 そう思い、母国語のワークを開いて絶句した。

 まず、眠気のせいでミミズが分裂してのたうち回ったような字だった。自分ですら、読むのが大変なレベル。

「うっわ。字が汚い」

 いつの間にかやってきたリアムが、ワークを見つめて言う。

「うるっさい! 分かってるし!」

「ふーん。ところで、ミナ。おつかい行かないでいいの?」

 おつかい……? そういえば朝、八百屋と雑貨屋の買い物を、頼まれたような……

「忘れてた……」

 私とリアムがため息をついたのが同時だった。宿題の次はおつかい。どこにいても子供は案外忙しい。

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ふりかけカスタード - きゅうりが死因w更新楽しみにしてます! (2017年8月21日 13時) (レス) id: f6c6c4268e (このIDを非表示/違反報告)
ルピナス@桜飴(プロフ) - 従順なこいぬさん» 返信・更新が遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます、本当に嬉しいです! (2017年6月26日 21時) (レス) id: f79117ebd7 (このIDを非表示/違反報告)
従順なこいぬ - 面白すぎて、夜なのに思い切り吹き出してしまいましたw (2017年4月3日 22時) (レス) id: 05eb78a7ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ娘 | 作成日時:2016年5月30日 12時

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