【d!】転生したら個性豊かな吸血鬼達に愛される吸血姫になってた件。 (ページ7)

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『！！』
気が付くと、またもや見知らぬ場所に居た。

『あれ……？私、死んだんじゃなかったっけ……』

周りを見渡すと、なんと、そこはまるで王宮の１室の様だった。自分は何故か豪華な椅子に座っていて、前には長テーブル、周りに高価そうな椅子が１４個。パーティでもするのだろうか？
が、生憎私以外人っ子１人居ない。いや、むしろ私が突然としてここに現れたのというべきなのか。

『取り敢えず……っては！？なにこれ！？』

立ち上がろうとすれば、ジャラリと重そうな鎖の音がした。他ののことに気を取られ気付かなかったが、手と足にごつい枷がついていた。自分は罪人か何かだったっけ？

『くっそ……ふんっ！！痛った！！』

どうにもこうにもとれない鎖に、イラつきを覚える。

『どうしろって言うんだろ……』

結果、誰かが来るまで大人しくすることにした。大声を出しても疲れるだけだし、見たところ今は捕まっていて、後に拷問……なんてことにはならないはず。

多分。

『てか何も無いし……暇すぎ』

そう、本当に何もないのだ。手足は拘束されているし、身動きがとれない上に、退屈な時間が合わさって、私の苛々さは徐々に増していった。

と、体感３０分ほど経って。

その部屋の隅に在る大きな扉が、キィという音を立て開いた。
『！』

『だ、誰？』

？「え？ちょっと……は？」

『え？』
現れたのは、１人の男性だった。
緑のパーカを羽織ったガタイの良さそうな男性。
前髪が長い上フードを深く被っているせいか目元は見えない。

『貴方は…？』

？「いや、それ俺のセリフやねんけど。あんた、誰？」

『……！』
打って変わって重くなった。怖がる気持ちを何とか抑え、堂々と言い放った。

『私はA。ここはどこ？貴方は誰？』

そう訊いて驚きを隠せなかったのは男の方だった。
？「え？Aってことは……あ、そか。

キミが俺らの

姫さんってことやな！！」

『え？』