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「お前、俺らを殺そうとしてんの?」
単刀直入に言われて、心の中でストレート過ぎないか?と思いながら苦笑する。
ベンチから立ち上がる。

『んー…どうだろう?』

紗輝「は?俺は、殺すのか殺さないのかって聞いてんの。どうだろうなんて答えないだろ?どっちかなんだから」
警戒しながらそう言われる。紗輝はもうナイフを少しだけ構えている。

『それがあるんだよ。君がここで僕を説得出来たら殺さないし、出来なかったら殺す。ね?だから、どうだろう?って言ったんだよ』
そういい終えると、一直線に僕の方に紗輝が向かってくる。

『おー!やっぱり、こうやって実際に体験すると怖いもんだな!』
そう言いながら、避ける。ゲームの中のように容易くガードするなんて無理だ。只、避けることはできる。

紗輝「怖いんならやめろよ」

『それは、やだな』
そう言うと、そうかよ。と舌打ち混じりに言われる。
距離を縮められ、またナイフを振るわれるが、避ける。が、何度もそれを繰り返される。

『っ!』
躓いて転ぶ。
くそっ!…やらかした!

紗輝「殺さないんだったら見逃す。殺すんだったら俺が殺す」

『ははっ、説得出来てないじゃん』
そう言うと、紗輝のナイフが自分の首を切る。
次に、目を覚ますと、僕は宙に浮いていた。紗輝が僕の死体を見ながら、ごめん。と呟いている。

『あはは!バカだなぁ。僕が考え無しにやられたと思ってんの?僕は、ちゃんと無名の能力把握してんだよ』
自分の死体に触れる。無名の能力…それは、"自由自在"何でも、自由自在に操れる。それは、物だけではなく、運命や生と死も操れる。

『さぁ。行こうか』
周りが光に包まれる。目を開けると、僕は、紗輝と戦うほんの寸前のところにいた。

紗輝「?……」
違和感があるのか自分のナイフを眺めながらあれ?と呟いている。

『どうかした?』
そう聞くと、何もない。と答えられる。

紗輝「俺がお前を止める」
そう言って、紗輝がさっきと同じように攻撃を仕掛けてくる。

『そんなんじゃ、後ろがら空きだぞ!』
そう言って、ナイフを振るうと少しだけかするが、服にかすっただけだった。

紗輝「ってか、何でそんなことする必要あんの?そんなことしたって俺もお前も得しなくね?」

『得?するよ。僕だけが』
僕は、キャラ達とゲームの中に入ってで戦いたいって思ってた。それが、今叶ってるんだ。得しかない。

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作者名:みむ | 作成日時:2022年2月13日 21時

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