ゲームの転生者の歩む道[オリジナル] (ページ12)

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9セーブページ12

春「な、なんの話だよ」
銃を持っていた手がますます震えているのが分かる。春は確かに勘は良かったが、ゲーム内で巻き戻したのを勘づいてはいなかったはず。

『ほら、殺せよ。復讐結構好きなんだろ？』
そう言いながら、春が持っている銃に頭をつける。

春「…馬鹿じゃねぇの？」
さっきから震えていた手が声が急に震えなくなった。すぐに、異変に気づき、距離を置こうとするが遅く、足を銃で撃たれる。

『っっっ？！』
痛さのあまり声にならない声で叫ぶ。

春「俺の能力忘れたの？俺の能力は、権謀術数だぞ？人を一人騙すくらい簡単だ」
そう言いながら、また、足を2発撃たれる。

『いっ！っ～！！ゲホッ、ゴホッ』
出血が酷いせいか視界が滲む。あぁ。どうせなら、楽に痛みがなく殺して欲しいのに。

春「俺は、紗輝みたいに強くない。だから、卑怯な手を使わなきゃお前には勝てない。これに懲りたらその時間を戻す能力で紗輝を生き返らせろ」
傷口をぐりぐりと踏まれながらそう言われる。

『ははっ！…こん、なことしてる。俺と、おま、えどっちが、悪だろうな？』
そう言うと、春が黙れ！と怒鳴り、銃を撃つ。

僕が、目を覚まして目に飛び込んできたのは自分の死体ではなかった。
A「陰キャが調子ノンじゃねぇ！」
B「チッ！先生に言いつけるとか何様だよ。てめぇ！」
C「被害者面してんじゃねぇよ！泣き虫！」
？「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
『…』
小学生時代の僕のクラスのいじめの現場だった。
僕は、この時周りと一緒で黙ってその現場を見ているだけだった。
僕には関係無いだろうと、僕が関わったら悪化するかもしれないと思ったから。でも、そんな客観的な考えが出来たのはその日までだった。

いつもの様に僕が、いじめの現場を見ているときだった。
A「あ？何お前？」
主犯の奴が僕の方に来て、机を思い切り蹴った。
A「何睨んできてんの？むかつくわぁw」
そう言って、机の上にあった筆箱の中身をばら撒かれた。
『……』
只、只、下を向いて黙っていることしか出来なかった。
A「ほら！Cパス！」
そう言って、僕の筆箱でサッカーをし始めた。僕は黙って筆箱の中身を拾うだけだった。そんな期間が一ヶ月も続いた。そんなある日。
A「は？なんだよ。お前？殺されてぇの？」
教室に入ると、胸ぐらを捕まれている元いじめられっ子がいた。