探偵と事件 ページ26
《乱歩said》
「どうして彼女のだと分かる?俺が既婚者の可能性もあるだろう?」
それは一理ある。
確かに彼が既婚者だということは十分有り得るだろう。
「君はこの事件の犯人だ。異能力を使うまでもない」
最初の言葉からとてもじゃないけど常人だとは思えないね。
これを見て芸術作品だと言えるのは頭がおかしい奴か犯人のどちらかだろう。
さて、警察を呼んでAを探しに行かなきゃ。
変な虫に絡まれてるのも嫌だし
僕が男の横を通り過ぎようとした時だった、
「まぁ、バレたなら仕方ないよねぇ」
突然変わった声色に僕はとっさにしゃがんだ。
すぐ真上を凄い速さで何かが横切る。
それは刃物にも見えるし腕のようにも見えた。
「ありゃ。避けちゃった?」
「驚いたな。君には幾つ仮面があるの?」
そこに立っていたのはさっきの男じゃない。
若い男だった。垂れ目で薄い茶髪の男。
左手がまるで刃物のように尖っていた。
所々に赤黒いシミが付いているのが、彼が犯人だという証拠だ。
あまりの変わりように一瞬思考が停止しかけたが、右手の中指に指輪があるのを見てさっきと同一人物だと分かる。
「9だ。"僕"には9つの仮面がある」
平然と答えた男は方向転換をしてこう言った。
「"猫"が好きでね。君のペットは是非とも僕の中に入れたいんだ」
ペット________
脳裏に蘇った彼女の姿。
「待て___ッ!」
最後に妖艶に微笑むと、一匹の猫が森へ走っていった。
あれが9つの仮面の一つなのか?
動物にもなれるのは厄介だな。
それよりAが危ない
いや、でもその心配は無さそうだ。
すぐ近くにポートマフィアがいるから、多分Aと会っているだろう。
チラリと見た遺 体の側に落ちている無線機。
その横に置かれた白い花束が風に吹かれて小さく揺れた。
「ねえ君。犯人が森の方に走っていったから後はよろしくねー
それと______」
近くの警察にそれだけ言って僕は森へと足を踏み入れた。
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黒猫もふお - めちゃくちゃ面白かったです!最終話は感動してちょっと涙が出ました!神作品をありがとうございます! (8月21日 16時) (レス) @page34 id: 9c4f5ea239 (このIDを非表示/違反報告)
天さん(プロフ) - べにぢゃけさん» 可愛く描いてもらいました(´ω`)アドバイスは御本人にお願いします(`・ω・´)きっとうさぎちゃんなら喜んでくれますよ! (2018年1月4日 0時) (レス) id: b9103288e7 (このIDを非表示/違反報告)
べにぢゃけ(プロフ) - 最初のイラスト上手ですね!手を除けばですけど!あのポーズだと親指は後にあるはずなんですよねww (2018年1月4日 0時) (レス) id: d20295d5ac (このIDを非表示/違反報告)
天さん(プロフ) - 生流れ(せるれ)さん» 最後までありがとうございました!!完結できて良かったですε-(´∀`*)ホッこれからも頑張りますので、よろしくお願いします!(*`・ω・´) (2017年12月27日 10時) (レス) id: b9103288e7 (このIDを非表示/違反報告)
生流れ(せるれ) - 完結おめでとうございます<(_ _)>凄くハラハラドキドキでした!そして、乱歩さんと夢主ちゃん可愛い!!これからも頑張って下さい!! (2017年12月27日 6時) (レス) id: 37c30113ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天さん | 作者ホームページ:http:/http://commu.nosv.org/p/tensan819
作成日時:2017年11月19日 3時