突然娘が誘拐された【中原中也】

10 ページ11

【その頃のレイさん】レイ-side




｢そろそろAが動き出す頃かな･･･｣




木の幹に力なく横たわり頭の中に蘇る鮮明な記憶に思いを馳せる。
自分の記憶を人に見せたのはこれが初めてだ。
あまり見せて気持ちのいいものじゃないから。



思えば"彼女"だけだったかもしれない。
僕を化け物と呼ばず、ひたすら僕に尽くしてくれた女性は。



幼い頃は何をしても独りだと思い知らされて、いつしか理想の家族を妄想で作り上げていた。




そんな日に現れた女性･･･。
名前は流石に覚えてないけど、何故か僕の本名を知っていて僕に一筋の光を見せた不思議な人。
その時から彼女に何かあれば今度は自分が助けると誓っていた。




･････ん？





もしかしたらこれは、ループというものじゃないだろうか。




今更ながらそう思えてきたぞ･･･。




ああ、




｢早く本当の事を知って欲しいな。けど、知ってしまったら･････Aは僕から離れるだろうか。そりゃそうだろうな。僕は君の_______｣





その時だった、森の奥から人の気配がしたのは。



反射的に体が起き上がって変な汗が出てくる。



有り得ない。
ここには僕とA以外は入ってこれないはず。




もし入ってこれるなら、それは____






｢やァ。ここは君の異能力の中なのかな？｣






Aの娘を拐った犯人か･･･






｢それにしても不思議だなぁ。君如きがとてもじゃないけど中也を植物状態に出来るとは思えない｣






僕の身内か･･･






｢ま、そんな事どうでもいいけどね｣






異能力者か






｢Aを返してもらおうか｣





これはもしかして、ピンチというやつだろうか。






ニコリと貼り付けられた笑みに僕は今世紀最大の恐怖を覚えた。




゜:。* ゜.

所々散りばめられたヒントを拾っていくのが大変な作者ですどうも(


さて、今回は少し文字数が余ったので軽くレイさんの紹介を。
(いや、別にあれだよ？イラストが欲しいとかそんなんじゃ←)
お気に入りキャラなんです(泣)



レイ


【容姿】

全身黒コーデ。
癖毛でどこかの包帯野郎を思い出す。
目は赤黒くて猫目。
幼少期は左眼が黄色。


【異能力】

？？？？

時を思うがままに操る事が可能。
ただし相手が無理に動こうとすると異能力に閉じ込められる不便な点も。
また、相手に記憶を見せることが出来、自らの未来を変えることができる。


ようはチート←

レイさん推しが増えればいいなと思う今日この頃



天さん

11→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す