第78話 ESCAPE ページ37
「お釣り、231円になります」
「いらねっす」
「え、でも…」
「早く行こーぜ！」
「おう〜！」
レジから離れ、店を出た瞬間のタイミング。
私は、彼女がボックス席に座っていた時のデータをロードした。
気づいたらまた席に座っている彼女。ひどく驚いている。
「…えっ…！？」
『大丈夫だった？』
私が駆け寄ると、彼女はハッとこちらを振り返った。
可哀想に…泣きそうな目をしている。怖かったよね…
「あの…こ、これ、貴方が…？」
『そうだよ。まだ何もされてない？』
「はい…！！ほんとに、本当にありがとうございます…！なんとお礼を言ったらいいか…」
『お礼言う前に、トイレかどこかに隠れた方がいいかも…アイツら戻ってくる』
案の定、男たちは店の外から「は！？あの女居ねぇんだけど！！」「どこ行きやがった！？」などと大声を出して、店内に戻ってきた。
女の子を視界に入らせないように逃がしながら、私はドリンクバーの機械へ向かって平静を装う。
「居ねぇぞアイツ…！」
「消えやがった…」
「異能でも使ったんじゃねーの？」
「チッ、だったら最初から使えよクソが…」
よくもまぁ大声でそんなグチグチ言えるもんだ…ここお店だぞ？？
あとはあいつらが諦めて出てった頃に、あの子に声を掛けて時間差で逃がしてあげられれば大丈夫かな…
はぁ…何とかなりそうで良かった…
私はほっと息を吐きながらメロンソーダを入れて帰ろうとすると、ふと腕を誰かに掴まれた。
「ねぇ君、カワイイね？」
『へ？』
は？？？？
よく見たら、さっきのグループの奴等の1人じゃねーか！！！
矛先を私に変えやがったのかクソがよ〜〜〜！！！どんだけ下半身と脳が直結してんだ！？
「今からイイとこ行くんだけどさ…一緒に行かない？」
『いや…私これからメロンソーダしこたま飲むんで…』
「メロンソーダ好きなの？だったら俺らがいっぱい買ってあげるよ〜！ここの会計だって俺が払っとくし…ね、一緒に行こうよ」
ぐいっと強引に腕を引っ張られ、不意にメロンソーダがこぼれる。
…思いっきりブレザーにぶっかかったんですけど。
「あっ、制服にかかっちゃったねごめんね〜！弁償したいし、一緒に来てくれる？」
『いやなみなみ入れた私のせいなんで！ほんと大丈夫です！！』
「いやいや悪いって〜！こっち来なよ！」
何も聞く耳持たないんですけどこの人！！
くっそ…ゾムの異能でもセーブしてたらロケランで一発なのに…
今セーブしてるの、自分の状態だけなんだよな…
ラッキーメンバー
多重債務のあの人
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蜜川(プロフ) - S A 桜さん» 初コメありがとうございます🥰笑っていただけてよかったです！！書いてるこっちも楽しかったです😂😂 (12月18日 0時) (
レス) id: 2fba9c373c (このIDを非表示/違反報告)
S A 桜(プロフ) - 初コメ失礼します！！今現在54話まで見ていたのですが、カレーの下りがｗものすごくデジャヴの感じる爆笑ものだったのでコメントさせていいただきましたｗｗそしてスリランカはwwwww (12月17日 0時) (レス) id: 9b19d2e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
蜜川(プロフ) - りんごさん» スリランカ笑っていただいてありがとうございます！！りんご様も是非作ってみてはいかがでしょうか！！お読みいただきありがとうございます！ (7月18日 22時) (レス) id: f66b8c9f0d (このIDを非表示/違反報告)
りんご - スwリwラwンwカw (7月15日 21時) (レス) @page12 id: 2a8bacdc50 (このIDを非表示/違反報告)
蜜川(プロフ) - 無名さんさん» コメントありがとうございます！勿論です是非お願いいたします…！！とても嬉しいです、ありがとうございます😭無名様もお身体に気を付けてお過ごしください🙇今後も当作品をよろしくお願いいたします。 (2022年11月20日 17時) (レス) id: 4802e7c39f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜川 | 作成日時：2022年11月16日 21時
