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第佰参拾弐話 ページ35

ただひたすらに、爆発の元へと走る。
少しでも早くと……必死に足を動かした。




「!」




そしてようやく辿り着いた時、そこに見えた光景に私は目を見開いた。
燃え盛る屋敷、血の飛び散る見慣れた庭。
変わり果ててしまったその場所に……私たちの敵、全ての元凶はいた。




「色の呼吸 白色……」
「星の呼吸 弐ノ型……」




全ての柱が、この場所に集う。
そして私たちと同じように、それぞれが刀を持って呼吸を使うべく振りかぶった。

……しかし、突然足場が消え去る。
分かってたけど、分かってたけど!
分かってたって対応できるわけないじゃんこんなの!




「っ、!」




襖のようなものが辺りに広がり、私たちを分断するべくそれを開く。
落ちていく中でも私たちは刀を握りしめ、ただひたすら…私たちの敵へと殺意を込めた。




「これで私を追い詰めたつもりか?
貴様らがこれから行くのは地獄だ!!
目障りな鬼狩り共、今宵皆殺しにしてやろう!!!」




たとえ何を言われようと、どれだけ打ちのめされようと……私たちの意思は変わらない。
思いは一つ、少しだって違えたことはない。




「地獄に行くのはお前だ無惨!
絶対に逃さない!必ず倒す!!!」
「やってみろ、できるものなら!竈門…炭治郎!!」




声が、だんだんと遠くなっていく。
私の体は止まることを知らずに、下へ下へと重力に従って落ちていく。
体勢を整えなければ、と近くの段差部分を掴めば、ぐるっと体を回転させて地面に降り立つ。




「ここは……」




ぐるりと辺りを見渡す。
襖に畳、和室のような空間。
しかし上下左右がぐちゃぐちゃで、この場所では重力の概念すらめちゃくちゃだ。

無限城の中であることは確かだけど……
え、まさか初っ端から一人?
味方なし?ラスボスに挑むってのにそれはキツすぎませんかね。




「なんて、甘ったれたこと言ってる暇もないよね」




大きな音と共に襖が勢いよく破られ、そこから数多の鬼が姿を現す。
たんっ、と地面を蹴れば空中で刀を抜き、私は迫り来る鬼へと狙いを定めた。




「色の呼吸 赤色・灼熱の業火」




たとえ一人でもやることは一つ。
少しでも多くの鬼を倒して、鬼舞辻無惨の頸を取る。

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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ばなな( ?)バナナさん» コメント、ありがとうございます!完結後のことはまだ考えておりませんが、まずは本編を完結させるべく執筆していきますので…更新ペースはゆっくりかと思いますが、ご愛読のほどよろしくお願いします! (8月9日 11時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ばなな( ?)バナナ(プロフ) - いっぱい寿司...この続編とかでキメ学とか書いて欲しい...(ᵒ̴̶̷᷄ ᵒ̴̶̷᷅) (8月7日 5時) (レス) @page34 id: 0b7a4ff9a1 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - あきらさんさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!天星ちゃんはなんだかんだで私も好きなキャラです笑 更新ペースはゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (7月29日 11時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
あきらさん(プロフ) - 初コメ失礼します!!作者様の書く小説が好きです、このお話もめちゃくちゃ読みやすくて、感情とかがスっと頭に入ってきました!とくに天星ちゃんのオタク?っぷりなところや真剣なところなども好きです!作者様のペースで更新頑張ってください! (7月27日 20時) (レス) @page34 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます!愛ちゃんはもう別人と言っても過言ではないですね笑 更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2023年1月6日 23時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2022年7月31日 19時

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