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第佰話 ページ3

「………。」




目を開ければ、木張りの天井。
それは、少しだけ見慣れた光景だった。




「目が覚めましたか?」
「……しのぶ」




声のした方を向けば、にこりと微笑むしのぶが目に入る。
ここは…蝶屋敷。
あれからなんとか蝶屋敷まで戻って来たことは覚えているけれど……いつの間にか寝てしまっていたのか。

ベッドに手をついて起きあがろうとすれば、ズキリと脇腹に痛みが走る。




「まだ安静にしていてください。
決して軽い怪我じゃなかったんですから」




そういえば、天星さんを庇って脇腹を貫かれたのだと思い出す。
ふと手を当てれば、丁寧に手当てされているのが目に入って…なんだか、戦いは終わったのだと…そう実感させられた。


思わず、小さく息を吐く。
ようやく終わったのだと実感が湧いた。
生きるか死ぬかの戦いだったけど…私は、生き残った。こうして生きている。

それが天星さんの言う"シナリオ"通りなのか、それとも私の努力の結果なのかはわからないけど……
まぁ、生きてるんだから何でもいいか。

そう、何でも………




「…………はぁああ」




思わず深いため息が溢れる。
そういえば、そういえばですよ。
私…戦いの時に余計なこと言った気がする。

だってあれはね?
黙ってはいられなかったし……
でも、乙女ゲームとか夢小説とか普通に言っちゃったんだよねー……

これはあれだ。
絶対に私も転生者だってバレたやつ。
天星さんもここまで言われて気づかない馬鹿ではないだろう。これで気づかないならどれだけおめでたい頭を……おっと、これは流石に失礼だ。




「大きなため息ですね。
そんなんじゃ幸せが逃げちゃいますよ」
「余計なお世話、私の幸せなんてとっくのとうに逃げてるから」




ごろんと寝返りを打ってしのぶに背を向けるけど、脇腹に痛みが走って軽率に寝返りを打った事を後悔した。
めちゃくちゃ痛い。
思わず涙が浮かんでくるほどに。




「……無事で、良かったです」




ふと聞こえた言葉に振り向く。
その時また痛みが体に走ったけど…今はそんなことはどうでも良かった。
じっとしのぶを見つめるけど、背を向けたままこちらを向いてくれない。

……本当、こんな世界だけど良い仲間に恵まれたと思う。

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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ばなな( ?)バナナさん» コメント、ありがとうございます!完結後のことはまだ考えておりませんが、まずは本編を完結させるべく執筆していきますので…更新ペースはゆっくりかと思いますが、ご愛読のほどよろしくお願いします! (8月9日 11時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ばなな( ?)バナナ(プロフ) - いっぱい寿司...この続編とかでキメ学とか書いて欲しい...(ᵒ̴̶̷᷄ ᵒ̴̶̷᷅) (8月7日 5時) (レス) @page34 id: 0b7a4ff9a1 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - あきらさんさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!天星ちゃんはなんだかんだで私も好きなキャラです笑 更新ペースはゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (7月29日 11時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
あきらさん(プロフ) - 初コメ失礼します!!作者様の書く小説が好きです、このお話もめちゃくちゃ読みやすくて、感情とかがスっと頭に入ってきました!とくに天星ちゃんのオタク?っぷりなところや真剣なところなども好きです!作者様のペースで更新頑張ってください! (7月27日 20時) (レス) @page34 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます!愛ちゃんはもう別人と言っても過言ではないですね笑 更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2023年1月6日 23時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2022年7月31日 19時

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