ただのモブなんです…。【鬼滅の刃】

拾陸 ページ19

「俺も反対だ！ちゃんと呼吸を教えてからでなければ
結果は目に見えてるだろう！」


兄貴きついっす！！でも、はっきり言ってくれるところが
好きです！！


「俺もだァ…こいつはもっと強くなるぜェ？
それからでも遅くねぇだろォ？」

「私はこの子がしたいことをさせてあげたいと思います！」


もう、柱ってやさしさの塊だったのかな？
モブにここまで世話焼いてくれるなんて、もう…ね！！

泣くわ！！！


「じゃぁ、Aさんからも何か言ってください」

「え？」


いや、待って。私全力で反対側に行きますけど？
マッハっすよ？

ひえっ…シノブサンノ顔ガ怖イノデ、賛成シテモラエルヨウニ頑張ルゾー！！


「今回はわざわざ私のために足を運んでくださったこと誠に感謝いたします
最終選別が大変つらく、多くの人が戻ってこないことも知っています」


しっかり目を見てゆっくりゆっくり
ちゃんとはっきりと自分の意思を伝えるんだ。

私(しのぶさんに圧をかけられたから仕方なくだけど！)の意思を伝えるんだ！


「それでも私は鬼殺隊に入りたいです
皆さんの強さには到底かなわないし、剣術もからっきしです
それでも自分の実力を知るためにも最終選別に行かせてください」


人生初の土下座をここでするとは思ってなかった。
足くずしてる状態でだけど。

この人たちは鬼の残酷さを知っている。
だからこそ、私のようなモブには無理だと言ってくれてるんだ。




だけど、こっちにもね…ならなきゃいけない理由があるんだよ。


隅っこでみんなの活躍を見ながら
にやけて、拝めるという任務を遂行させるためのな！！


「…参った参ったこんなに真剣に言われたらこっちも引き下がるしかないだろ」


宇髄さんがぐて〜っとしだした。


さっきの緊張感のある雰囲気は何だったんだ…。


「そうだな！萌生少女の意思は固いようだ！！」

「…どうなっても知らねぇからなァ」

「頑張ってね！Aちゃん！」

「……よかったな」


…命日ですかね…？
柱の皆さん(一名はツンデレ発揮してるけど)が
私の言葉を肯定してくれるなんて…

えぇ…しんどッッッッ！！！

何それぇ？好きだわ

てか義勇さんナチュラルに私の頭撫でてるじゃねぇか！！
ナチュラルすぎて気づくのに随分と時間がかかったよ！！


「本当良かったですね」

「はい！！」

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