【オリジナル】十二天物語 (ページ6)

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五頁目ページ6

先生「次、体育館移動だ、早く並べー」

教師が急かすが、大半の女子はお喋りに夢中だ。主に男子について。

「ねぇねぇさっきの出雲君かっこよかったー」「うんうん。すごい毅然としててー」「わかるわかるー」「ねぇそういえばさ」「伊賀兄弟って顔きれーだよね」「双子みたいだけど、弟クンはどっちかってーと女の子みたいー」「あー確かに～」

まともに整列しているのはごく一部だ
因みに騒がれている当の出雲といえば至って平然
騒がれていることにも何度も女子から見られていることにも動じない。

真(まぁ確かに女の子に騒がれるのは慣れてそう)

そんなことを考えながら体育館に移動し、退屈な入学式が始まった。校長の長い話から始まり、

一時間ほどたった頃だろうか。

《新入生代表、石見皐月さん》

その声にふと顔を上げると、丁度スピーチが始まったところだった
遠目にも美人と分かった。

真(う、わぁ・・・綺麗な人)

ぼぅっとしながら見ている間にスピーチは終わったようだ
だが真と周りの大半はしばらくそのままぼぅっとしていた
そんな中、出雲夜摩だけが一人じっと睨んでいた。