2-39 あの日の彼 ページ39
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いつものホテル
何時からだろう？
あなたはベッドに寝転んで
オレはソファ
それが、2人のいつもの定位置
深く沈んで肘掛けに頬杖をつくと
窓の外を眺めながら、口を開いた
「あの、さ？
もう、多分、会えない、と思う。」
窓に映るあなたを見てたら
ベッドに寝転んだままスマホ片手に
此方を振り向きもしないでつまんなそうに答える
「ふぅ〜ん、」
「ごめん、」
「うん、ホント。
かずは嘘つきだね。」
チラリと視線をスマホからオレに移す
「うん、ごめん。」
窓硝子越しに目が合った彼女に謝ると
ベッドの上に座わり直した彼女
ふふふ、
「ウソだよ。
もう、ちゃんと大事にしたい人が出来たんだ？」
って笑ってる
「う〜ん、どう、かな？」
「そうね。どうだろうね？」
「なによ？その顔。」
「え？どんな顔してる？」
「
「まぁ、この辺で解放してあげようかな。」
「解放？」
「うん。」
「別に、あなたに捕らわれてた覚えはないんですけど？」
「そ？」
「そ。」
「でもね？」
「ん？」
「そういうの
かずの長所で短所だから。」
「・・・」
「もう、私で終わりにしといた方がいいよ？」
「なによ、それ？」
あはっ
「散々、良いように使ってた私が言うな！って？」
「ホントだよ。
って、別にあなたに良いように使われてた覚えはありません、けど。」(笑)
「うん・・・、今まで、ありがとう。」
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作者名：617 | 作成日時：2016年5月23日 21時
