５２振り目 ページ9
その後は。
大和守安定が
「ごめん若...僕若を苦しませてる...」と、
謝り、僕を抱きしめた。
『良いんだよ。分かってる...』
一期はそばに居るよって伝えたかったんだよね?
『ありがとう..."安定"』
「!!若...名前...」
安定の顔が上がる。
『でも、一期は僕のそばにはいないみたい』
僕がそう言うと彼の表情は重く暗いものに変わった。
「...」
『ごめん安定...やっぱり一期は笑ってくれないから、僕は見放されたのかもしれない』
「そんなことは絶対ない!!若、もっと一期一振を信じてあげてよ...そしてそばに居るって若が信じてよ...」
『...うん』
僕は安定の頭を優しく撫でる。
『さ、そろそろ内番に戻らないと加州清光が怒るぞ』
そう言って彼を立たせた。
そして部屋を出る。
安定は うん... と小さく頷いて僕の後ろに続いて部屋を出た。
「ねえ、若。僕には見えるんだ。本当は一期は若の((むぐっ!?」
『安定?』
背後からの声に振り向くと、安定は誰かに口を塞がれたような声を出し、黙った。
「むー!...っは!えと、なんでもない!」
なにかに開放されたかのように息を吐くとそう言って笑った。
『そっか、じゃあ僕は歌仙兼定の授業があるから。また昼餉にね』
「うん!」
僕は先に廊下の角を曲がった。
「...一期一振」
《...若様、私は》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 608人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真雷(プロフ) - れんさん» 長文で丁寧に感想を書いて下さり本当に嬉しいです!!!そんな風に何かを大切にしようと思って貰えるとは…。この小説を書いてて良かったなと思うことが出来ました(´∀`)ゆっくり亀スピードですが頑張って書くのでよろしくお願いします! (2018年3月31日 12時) (
レス) id: 9e8cdb3667 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - と思いました。とても胸が苦しくなる作品でしたがとても素敵な作品でした。改めて一期一振が大好きになりました。ありがとうございます。 (2018年3月27日 23時) (レス) id: 22fb448192 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 一期一振ガチ勢の私には悲しすぎる展開でした。1振り目の一期一振の思いと2振り目の一期一振の思いが交差して悲しい連鎖を生み出す。最終的に1振り目の一期一振ではなく2振り目の一期一振と共に歩む主の姿。この小説を通して改めて自分の本丸の1振り1振りを大事にしよう (2018年3月27日 23時) (レス) id: 22fb448192 (このIDを非表示/違反報告)
郷羅 - 嗚呼､、素晴らしい作品に出会った!ありがとうございます！一日中ずっと泣けました! (2018年2月18日 11時) (レス) id: 92b69bfb4a (このIDを非表示/違反報告)
真雷(プロフ) - 彼方さん» 続編出来ました！おまたせしましたああ！ (2017年9月28日 19時) (レス) id: 06a076d6f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真雷 | 作成日時：2017年1月22日 19時
