夢咲学園！【小説版】 (ページ43)

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熊虎正十郎ページ43

「少しは周りを頼れって言ってんだよ馬鹿者が！！！！！」

咲ちゃんだってそうだ。

何でもかんでも一人で決めちゃってさ。

少しぐらいは、僕に頼ってくれても良いんじゃないの。

「お前らの周りはそんなに頼りないか。そんなに弱いやつらか。例え命を晒されたって助けてはくれない奴等か！！！」

んなことはないだろう。

自分でなんとかしようとするな。

なんでもかんでも背負い込むな。

一人で孤独にいこうとするな。

一人で我慢、するなよ.....。

「もっと周りを頼ればいいじゃないか。自分のある限りの思った言葉で、綺麗じゃなくても簡潔じゃなくても良いだろ」

助けて。その一言で動くんだから。

.....咲ちゃん。だから、前を見て。

「.....僕の言葉はいくらでも罵ってください。それでは、始めます」

いよいよ本題の音楽が始まる。

下手で一生懸命な、なんとも言えないショーが。

さっきの言葉、きっと笑われるんだろうな。

あーあ一生もんの黒歴史だよ、こりゃ。

薄っぺらいだとかアホらしいとか笑うんだろうな。

きっと誰も称賛してくれないだろう。

＿＿もう一度言わせてもらう。

無理だ。諦めよう。叶いっこない。出来ない。

そんなことないさ。

貴方が求めば周りは手を出すはず。

動くはず。

何も言ってくれないから、分からないんだよ。

何も出来ないんだよ。

決して、見捨てたりなんかするわけないだろ。

だから。

誰でもいいから貴方の心だけは響きますように。

誰でもいいから僕の言葉に涙を流してくれた誰かがいたとしたら。

それは貴方はまだ、諦めきれてない証拠だ。