それが君の取り柄だから (ページ3)

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二年前＿＿ページ3

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＿＿現在(今)から二年前＿＿

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いつもと変わらない日々

「私はAに決めた。雷蔵、君はどっちにするんだ？」

僕と同じ顔をした＿＿＿＿＿＿いや…正確に言うと僕の顔にしている(なっている)鉢屋三郎が、肩にもたれかかって聞いてくる。

相変わらず決めるのが早いな、三郎は。

そして逆に、相変わらず決めるのが遅い僕。

性格はほぼ反対だけど、三郎が変装の名人なだけあって顔はそっくりだから、双忍の術が得意とあれば僕達だって、自信を持って言える。

普段一緒に居ることが多いからチームワークも良いしね。

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…ってそんな事を考えてるバヤイじゃなかった！

僕がどっちのランチにするか決めるのを三郎が待ってるから急がなきゃ。

＿＿＿えっと、あぁ…っでも、やっぱり悩む…！！

Aランチは魚かぁ、昨日も確か魚を食べたな…

でもでも…あっ、Bもいいな。そば美味しそう……

＿＿＿＿いや、でもここは…魚、いやそば…魚…そ「おほー！雷蔵に三郎、もう食堂に来てたのか」

鉢屋「おっ八左ヱ門、お前にしては遅かったな。
＿＿＿また何かあったのか？」

竹谷「＿＿えっ！？い、いやぁ、別に何も～？」苦笑

鉢「別に隠さなくてもバレバレだっての。

…どうせまた毒虫達が逃げたんだろう？
一年(・・)の伊賀崎孫兵の。」

竹「うっ…！！ま、まぁそんなとこだ！！」

鉢「ははっ、ご苦労だな。

＿＿＿＿＿＿それで雷蔵、どっちにするんだ？」

八左ヱ門との会話を終えて、三郎がもう一度聞いてくる。

…実はまだ決められていない。

どうしよう…また悩んでしまう

＿＿＿＿が、それは八左ヱ門によって阻止された。

竹「雷蔵、悩んでるんだったら半分するか？」

鉢「おー、良い考えだ。」

「そんな…良いの？」

鉢「困った時はお互い様だろ？」

竹「三郎の場合は、＂雷蔵が(・・・)困った時は＂じゃないか？」鉢「おい」

竹「いや冗談だって」苦笑

鉢「そうかよ。

…まぁ雷蔵が困った時は一番に駆けつけるけどな」

竹「そういうとこだよ…」

三郎の言う事にコロコロ表情を変えて話す八左ヱ門は、本当に良い奴だと思う。

そして八左ヱ門の提案で、三人で定食を分けて食べた。

どっちも美味しかったから、分けて正解だったな＿＿なんて話していると、もう二人僕達と同じ色の忍装束を着た、三年生が来た。