過保護なくくちへいすけくん。

過保護な、１８ ページ19

「あれは、ちが･･････！」
『これで私が一緒に買い物に付き合ったかいがあったってものですね』

一生懸命笑う。

『久々知先輩の事、応援してますか･･････ら？』



急のことで何が起こったのかは一瞬判断できなかったけれど。
どうやら抱きしめられてる。

･･････え。

『は！？ちょ、彼女さんに怒られますよ！？』






「俺が好きなのは今までもこれからもずっとAだけなんだけど」

今までにないほど真剣な声で、耳元でそう囁かれる。

『･･････ぇ』


訳分からない。

どういうこと。
じゃあさっきのはなに。


「さっきのは、その、三郎」
『先輩もしかして』

「違う！決してそうじゃない！告白の練習に付き合ってもらってて。Aの変装してもらってさ
。だって練習しないと俺恥ずかしくて絶対失敗するし･･････」


なんでだろうすっからかんとしてた心が温かくなってく。
不思議。


『じゃ、じゃあどうして、櫛･･････』
「Aは何が欲しいのか分からなくて本人に聞くのが一番だと思って･･････俺今凄い恥ずかしい」


『忍術に集中したいから恋人はつくらないって･･････』
「あれは半分嘘、俺だって男だよ」


『私のこと妹みたいに扱って、過保護だし』
「えっ、俺なりにアピールをしてただけで過保護になってたつもりは。だって言ったじゃないか。「ずっとそばに居て守りたい」って」

『あ･･････』


あれは、ほんとだったんだ。

　

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