【HAIKYU】天までとどけ〜少女の願い【青葉城西】

天までとどけ 26 ページ27

〜岩泉side〜

有香は屋上へと向かって行った｡


何で屋上に…？


俺は有香が屋上に行ったのを見た後､階段を上りドアを少しだけ開けて屋上の様子を見ている｡


屋上には何故かきらりが来ている｡

暫くは二人で何かを話していた｡

話している内容までは俺には聞こえてこない｡


暫く二人がやり取りしているのを隠れて見ているが､おもむろにきらりがスカートのポケットからカッターナイフを取り出す｡


何の真似だ…？
まさか有香を傷付けるつもりか…？


俺はきらりの事を約束通り誰にも話してないのに何で…｡


そんなことを思っているときらりは自分の腕をカッターで思い切り切りつけた｡


どういうつもりだ…？


それから何か呟くとカッターを有香の手に持たせた｡


そしてきらりの叫び声｡


｢きゃあぁぁぁぁぁ〜っ｣







…有香が陥れられている｡


漸く理解した俺はドアを開け､有香のところへ駆け寄ろうとする｡


反対側にあるドアから及川と花巻と松川がきらりの方へと駆け寄りきらりの傷の心配をして有香の事を蔑み睨んでいる｡


｢てめぇ…｣

俺は有香の後ろで拳を震わせながらきらりの演技を見下ろしていた｡

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